「大書庫の司書」

「大書庫の司書」


名も失われた古い王国の大書庫。今もそこに住まう管理人。

ときおり訪れる旅人たちの助言者となるが、彼女の紡ぐ言葉はいまいち要領を得ず、旅路の果てに忘れ去られるか、亡国を旅した土産話の一つとして語られるだけだ。


彼女の知識は、大書庫の知恵である。ゆえに彼女はすべてを知り、それを言葉にした時、もたらすものがなにかを知っている。


だからこそ彼女は知恵を隠し、助言者であり続けることを望んだのだ。

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