第41話(突然気付きました)どうして私がここまで引きずったのか

第40話の続きですが、未だに情緒が不安定で、ふとした瞬間に涙が込み上げて来る。その人が使っていたものを使いたくなる。自分の中でその人は休んでいるだけだと言い聞かせる。ということを繰り返す日々。


こう言っては何ですが、多分違う同僚が同じことになっていたとしたら、多分一日で乗り越えていた自信があります。むしろ、今がおかしいのです。


一体何がそんなに私は引きずられているのかと考えていました。

どうにかしないと、その情緒不安定が強いストレスを生み、再び潰瘍を作りそうな勢いで胃に違和感を覚えるからです。そうでなくとも人生で最大の長期出勤をしようとしている今。私まで体調不良で倒れるわけにはいかないので、何とか気持ちを切り替えたいと思っていた今日です。


夜、会社で保冷用の氷の袋詰めをしていたら、唐突に悲しむ理由に気付いてしまいました。


ようはとても簡単なことだったんです。

私が一人、また、おいて行かれたことが悲しかったのだということに。


と言うのも、歴代チーフたちのとばっちりを受けて、なんやかんやと大変な思いをしてきた私たちですが、その「大変な思い」をしたものは他にもいたんです。いたんですが、皆辞めて行って、最終的に残ったのが私たち二人だったんです。


だから、お互い大変なのを理解しているから、フォローし合って来たのですが、その最後の一人までいなくなり、その頃の大変さを知るのが自分だけとなり、誰とも共有できないことのむなしさと、取り残された寂しさから引きずっているのだと。


だって、本当に誰もその時の大変さを知らないんです。

その時の大変さを知らないからこそ、こちらが予め同じ思いをさせまいと、何度口酸っぱく疎ましがられても忠告し続けたのだとしても、本当の意味で「大変」な思いをしていないから、真剣に受け取ろうとしてくれず、やろうとしてくれず。


そんな一方通行をこれからずっと見続けるのかと思ったら、共感してくれる人が居なくなってしまったのだということをまざまざと見せつけられてしまったら。そりゃぁ引きずるわ。と。


その当時のことなどを知らない人たちからしてみれば、私はただの口うるさい人間でしかありません。無理難題を押し付ける嫌な奴にしか思えないでしょう。


そう思うと、とても虚しくなりました。

疲れてしまいました。どうでも良くなりました。


恩着せがましいと思われるのも、裏でこそこそ言われるのも。

自分たちがただ面倒ごとを回避するために、良いように使われていることも。


ただ、仕事は仕事ですから、やります。

これが最後の私の慈悲として。シフト跨ぎの最長出勤23日を。


それ以降は私の知ったことじゃないので、皆さんでどうするか考えてやってください。こうなる可能性もあるから、初めからちゃんとやってと言って来たのに、逃げ回って来た付けです。私は何も困りません。困るのは皆さんです。この23日を有効に使うか無駄にするかも皆次第。自由になさってください。


と、忠告したのが聞いたのか、今のところは協力的です。前よりは幾分真剣に取り組んでいるようです。


ただ、本当に物理的に人が足りない。あと二人。少なくともあと二人欲しいのに……。


ちゃんと仕事をしてくれる最低限責任感のある人はどこに居るのだろう。


これ、残業が大変なことになりますが、後で怒られないかなぁ。

と言うか、怒られたところで二人分働かざるを得ないんですから。


そうなったのも、前任者が『後任を育てる』と言う経営者との約束を反故にした結果なんですから、経営者の自業自得。本来教育状況がどうなっているか確かめないといけないのに確かめもしなかった結果なんですから。


こっちは何度となく前任者に、またサビカンできる子辞めたから、新しい人育てた方良くないですか? と、数年にわたり折々で声を上げたというのに、無視をし続けて来た、あいつらの所為なんですから。


その前任者。サブチーフの訃報を聞いて会社に来ていたのですが、私が出勤して来るのを遠目に確認したら、私がその場に辿り着く前に逃げるようにして店を出て行きやがりまして。どれだけこちらの腸が煮えくり返ったことか。


だから私同僚たちに言いました。

もし仮に私まで急死したとしても、絶対あのババア(失礼)には私が死んだこと知らせるなって、全部門に口止めしといて。と。


どの面下げてサブチーフの家に行くつもりなのか。

私だったら絶対に来てもらいたくない。


久々に不快でした。とてつもなく不快でした。

とりあえず、胃酸を抑える薬を買わなくては……


そんな状態なので、あと一作品書く予定でしたが、頓挫してしまいました。

だから、元々作って寝かせていたプロット読み返したら、物語としてはまとまっているものの、面白いのかどうか……


どうすればこの子たちを活躍させられるんだろうか?

物語が合わないのか。


もっとこねくり回さなければならないようです。


うん。とりあえず。一日一日を確実にこなします。

皆さま。共感してくれる人は貴重です。

そんな方が居るのであれば、折々感謝の言葉を掛けてください。

時に『そうは言うけどあなた……』と思うことがあったとしても、お互い様だと流して、大切にしてあげてください。


では、お休みなさいませ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る