飲み助3分クッキング

古博かん

チーズクラッカーにハマる。〜第一回お題作品「おうち時間」KAC20211〜

 おうち時間を過ごすうちに、目覚めたこと。

 お手軽、簡単、美味しいアテを作ること。


 スライスチーズをレンチンすると、カリカリのせんべいみたいになる——というのは、ちまたでも、よく聞く「アレンジ・レシピ」だ。

 それを、プレーンクラッカーに乗せてレンチンすると、さらに美味いと気付いたので紹介したい。


 レシピは、次のとおり。


 (1)まずクラッカーを用意する。

 何でも良いが、私はクラフトのプレーンクラッカー六枚入りを、一度に二袋使って、十二枚一気に作る。


 (2)スライスチーズを四つ折りにして、クラッカーに乗せる。

 均等に四等分にすると、クラッカーのサイズにジャストフィットする。(チーズ三枚でクラッカー十二枚と、ちょうど合う計算)


 (3)レンチン。

 600Wでおよそ二分。500Wなら二分半くらい。


 以上、出来上がり。


 焼き加減は、ご家庭の電子レンジで様子を見ながら、適宜、調整して欲しい。上手くいくと、適度にカリカリで、端っこトロリのチーズクラッカーが出来上がる。


 これだけでも十分美味いが、アレンジ・レシピに、もう一手間加えたい。


 にアンチョビペーストをプラス、あるいは、ピザ用トマトペースト、またはサラミ、はたまた練りウニなどを試してみたが、水気の多いものはクラッカーが湿しとるので、仕上がりが今ひとつだった。


 色々試したが、単純に、チーズ+黒胡麻トッピングや、チーズ+塩昆布トッピングなどが定番となった。

 なかなか香ばしくて、塩加減と旨味の塩梅がちょうど良い。

 アルコールが進む。


 さらに、もっとお手軽にバリエーションを増やして、大量に作るために、「チーズ+ふりかけ」というゴールデン・コンビに、たどり着いた。


 ならば、何でも良い。

 お茶漬けの素も大いにアリだ。の食感が程よいアクセントになって、さらに美味い。


 しかも、ポテチをガツガツ食べるよりも、余程、罪悪感を覚えない。

 何せ、主体がプレーンクラッカーとチーズだ。


 一度に十二枚も作れば、二、三人でシェアしても、それなりに満足できる量になる。満腹感と満足感が、ポテチとは一味違う。


 やれ、ビールが進む。

 ワインにも合う。

 コーヒーのお供も出来てしまう万能くんだ。美味い。


 因みに、スライスチーズだけでなく、ロッピーチーズや、ベビーチーズも面白い仕上がりになった。どうやら、一般的に「プロセスチーズ」と呼ばれているものなら、何でもある程度、同じような出来になるようだ。


 QBBベビーチーズの「アンチョビオリーブ味」や「ワインサラミ味」などに至っては、トッピングなしで、すこぶる美味いアテが出来上がった。

(気をてらって、思ったほど売れなかったのだろうか……在庫処分なのか? と、思うような安値で叩き売られていた)


 食感は、メレンゲ菓子を焼いた感じに少し似ていて、クラッカーとは、また異なる、ふわカリ食感が楽しめる。


 アテに目覚めてからは、スーパーなどで安くなったら、様々なプロセスチーズを買い置きしておいて、ウハウハしながらチーズクラッカーを作っている。


 このレシピが成功するのは、概ねプロセスチーズに限る。

 試しに、クリームチーズでも同じように作ってみたが、プレーンなナチュラルチーズはレンチンしても、ふわカリにはならず、ただ、温まっただけだった。


 ラップをしないでレンチンするので、庫内は、チーズから出る水蒸気と油で、多少ギトつく。庫内が温かいうちに、ティッシュなどで軽く拭き取っておくだけで、後々の手入れが楽になることを追記しておく。

 火傷には、十分気を付けてほしい。

 十二枚一気に作るときは、耐熱皿やオーブンシートなどを活用すると後々の手間が違う。


 次に目覚めたのが、ソーセージを、フライパン一個で作ることである。


 茹でるタイプのソーセージなら何でも良い。

 ポークビッツでもプリマでも、OKだ。


 ホテル仕様は、一度、鍋でソーセージを茹で上げてから、別途、フライパンで焼いている——と聞いたが、面倒なので、それをフライパン一個で賄う。

 手順は、次のとおりだ。


 (1)茹でるソーセージを食べたい量だけフライパンに入れる。

 冷凍してるなら、凍ったままでも良い。


 (2)ソーセージが、「三分の一程度」浸かるくらいの水を薄くフライパンに流し入れる。水の入れすぎ注意である。


 (3)ボイル開始。

 ボイル中は均等に茹で上がるように、菜箸などでソーセージをくるくる回しながら、満遍なく全体が茹で上がるように気を付ける。


 そのまま、水分が茹で続ける。

(水が多すぎると、飛ぶ前にソーセージがクタクタになるので、水加減は要注意だ。足りなければ、適宜、ちょい足しして調整する)


 (4)水分が飛んだら、そのままの流れでソーセージを焼いていく。

 適宜、フライパンを揺すりながら、ソーセージを転がす。


 すると、ソーセージからじんわりと滲み出る油が、満遍まんべんなく外側に絡み、一気にが良くなる。

 ほんのりと焦げ目がつくくらいでお皿にとって、完成。


 たったこれだけで、香ばしさが加わり、茹でるオンリーよりも格段にソーセージが美味くなる。

 しかも、茹でるのに大量の水も要らず、鍋も要らない。フライパン一つで事足りる。


 フライパンに残ったソーセージの油が多いと感じる時は、そのままバターをひと欠け加えて熱して馴染ませ、そこに溶き卵を投入してスクランブルエッグを作る。

 ソーセージの旨味を感じる副食の出来上がりだ。

 しかも、卵が油を適度に吸うため、後の洗い物が楽になる。


 経済的で、美味で、加えて環境にも優しい。言うことなしだ。

 そして、オクトーバーフェスト並みに、ビールが進む。


 飲み過ぎには、くれぐれも注意してほしい。

 そして未成年は、当然ながら、アルコールは二十歳ハタチになるまで待ってほしい。

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