MARSMAN―マルスマン―

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プロローグ 憧れの先輩

銀河系のどこかに存在するという「銀河平和機構隊」組織の本部。そこの新米隊員であるマルスマンは先輩隊員のシルバーマンと今日も特訓の日々を送っていた。

「フッ!ハッ!」

「良いぞ、動きが機敏になってきたな!だが…」

ドンッ!

「のわっ!?」

「素早さにかまけていると思わぬ隙を突かれることを肝に銘じておくんだな。」

先輩の意表を突いた押し出しに負けて、オレは尻餅をついてしまった…

「シルバー先輩~…持ち上げて落とすのは無いですよ~!」

「誉めて伸ばすのも大事だが、時には厳しさも教えなければ成長しないだろう。そんなんじゃ、いつまで経っても私と肩を並べられるのはまだまだ先だぞ。」

そう言うと、先輩はオレに手を差し伸べてくれた。

「分かってますって。それじゃ、もう1戦お願いします!!」

「良いだろう、私も全力で挑むぞ!」


ー数日後ー


「先輩…これから任務ですか?」

「あぁ、どうやら凶悪な怪獣が地球に逃げ込もうとしているらしい。」

その怪獣が宇宙で暴れていることはついさっきまで本部内でも緊急指令が出されていた。そして急遽シルバー先輩が現地に向かうことになっていたのだ。

「先輩、オレも行かせてください!地球に被害が出る前にオレ達で止めましょう!」

「それはダメだ!あの怪獣の力は未知数なんだぞ!どんな力を持っているか分からない相手に新米隊員である君を連れていくことなんか出来ない!」

「それでも…オレは…!」

トンッ、

言葉を濁すオレに対して、先輩は肩に手を置いて話す。

「私は君に期待しているんだ。だからこそ君は機構隊(ここ)にいなくちゃいけない。先に地球に行ってる…後のことは頼んだぞ。」

先輩はそうオレに伝えて宇宙空間へと飛び去った…やるせない気持ちを押さえながらも、先輩の言う通り、オレは本部に残った。



シルバー先輩が任務に出てから数ヵ月が経とうとしていたある日、本部からオレに指令が下された。

「シルバーマンの所在が掴めなくなっている。君は確かシルバーマンと良く接点があるのだろう?」

「はい。それで…オレに任務を?」

「その通りだ。君も地球に行って彼の所在を確かめてほしい。」

「分かりました。」

先輩…一体地球で何があったんだ?まさか…怪獣を追って、そのままやられてしまったのか!?いや、そんなはずは無い!とにかく無事であってくれ!シルバー先輩!

続く。



次回予告


シルバー先輩の所在を掴むべく、地球に降り立ったオレは…


「お前と一体化すれば被害は防げるんだな!?」


地球人の男と一体化!?


そんな中、1体の怪獣が襲いかかる!


次回「オレの名を叫べ!!マルスマン!!」


こういうの…地球の言葉で「ウイジン」って言うんだっけ?

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