第9話 ルシアン・キャッツ

 ふきのとうが芽生え始めた頃、尊は久しぶりに実家に顔を出した。

 琥珀荘に移り住んで以来、実家には数回しか行っていないが、この日は目的があった。


「うわぁ、小さいなぁ」


 尊がベビーベッドをのぞき込み、感嘆の声を漏らした。中でもぞもぞ動いているのは生まれたばかりの兄夫婦の息子だった。尊の親指一本分にも満たない大きさの手が忙しなく動いている。


「もみじの手ってこのことだね」


 義姉がコーヒーをテーブルに置き、微笑んだ。


「尊君、コーヒーどうぞ」


「あ、ありがとう」


 テーブルに戻ると、真向かいで兄が穏やかな顔をしていた。その向こうに見える壁には、筆文字で『樹』と書かれた色紙が貼ってあった。


「樹かぁ。いい名前だね」


「そうだろう。大きな樹木みたいにどんとした男になれって願いをこめたんだ」


 兄は毅然とした顔つきの男だが、すっかりとろけそうな表情をしている。


「子どもの健やかな成長を願ってつける名前って、いいよな。俺の名前にどんな願いがこめられているかは訊いたこともないけど」


 そう笑って、バッグから出産祝いを取り出すと、兄に手渡した。それを見た兄は感慨深い顔をする。


「ありがとう。お前もいっぱしの社会人みたいなことしやがって。仕事はどうだ?」


 尊がバーテンダーになるとき、兄は渋い顔をした。だが、今では尊の熱意を認めてくれたらしく、こうして様子を尋ねてくれたり、たまに飲みに来てくれるのだった。


「なんとか慣れたよ。オーナーの先代からの常連さんもいるしね。ちゃんと飯も食ってる」


「そうか。まぁ、やっと本腰入れられるものが見つかったんだからよかったじゃないか」


「俺、よっぽどフラフラしてると思われてたんだな」


 コーヒーをすすりながら苦笑したとき、突然、甥がぐずりだした。兄夫婦が揃ってあやしにかかる。

 目を細めて息子をあやす兄は、父親の顔をしていた。自分は惚れた女に何もできずにいるというのに、雲泥の差だと苦笑する。

 目の前にある絵に描いたような幸せを羨ましく感じるとともに、ちょっと淋しくもあった。

 兄が結婚してからは、同じ血を分けた兄弟でも、まるでよその家族のように感じることがある。両親の家庭、兄夫婦と甥の家庭、そして自分一人の家庭……それぞれが別で、家族だけど一緒ではない。ぽつんと取り残されたようでもあり、同時に自分の孤独が浮き彫りになった気がした。


 その夜、真輝に甥の話をすると、彼女は微笑んで耳を傾けた。


「尊さん、おじさんになっちゃったんですね」


「そうなんですよ。キャッチボールをするのが夢なんです」


「気が早いですよ」


 グラスを磨きながら彼女は笑う。だが、口元が少し固いのが気になった。


「真輝さん、子ども好きですか?」


「どうでしょうね。嫌いではないけれど、どう接していいのかわからなくて困りますね。私の周囲には子どもはいませんから」


 今更ながら、真輝と正義の間に子どもがいないことを思い出し、ハッとする。真輝は笑っているが、声の調子はどこか醒めていた。


「まぁ、スモーキーとピーティーがいますから、もう子持ちみたいなものですよね」


 グラスから目を離さない彼女の横顔が切なくて、思わず俯いてしまった。

 恐らく、自分は触れてはいけない話題を振ったのだ。なんとなくそう察して悔いた。

 正義のことを教えてくれたとき、自分の家族ができて嬉しかったと話す真輝を思い出した。両親を突然失った彼女にとって、正義と暮らすことは大きな意味があったはずだ。おまけに、やっとできた家族をまた一気になくしている。

 いつになったら、自分は彼女の傷を柔らかく包めるのだろうと、小さくなっていると、真輝が気を取り直したように口を開いた。


「そうそう、尊さんの下の部屋に新しい住人が来ますよ」


「え?」


「今度の日曜日に越してくるそうです」


「どんな人ですか?」


 すると、真輝は悪巧みをするいたずらっ子のような顔になった。


「それはわかるまでのお楽しみです。でも、尊さんもよく知っている人ですよ」


「……まさか、暁さんじゃないでしょうね」


 真輝が声を上げて笑い出した。さっきまでの切なそうな憂いがいつの間にか消えていることにホッとしつつ、今度は新しい隣人にもやもやする。


「一体、誰だろう? 気になるな」


 結局、真輝は答えを教えてくれなかった。


 そして日曜日の朝。なにやら大きな物音や話し声がひっきりなしに響いていた。


「……うるせぇ……」


 眠りを妨げられた尊はすっかり不機嫌になって布団から這い上がる。目覚まし時計を見ると八時を過ぎていた。


「一体何だ?」


 寝ぼけ眼でカーテンを開けると、窓の外に引っ越し業者のトラックやダンボールと家具の山が見えた。


「あっ!」


 思わず声を上げて窓を開ける。そこに彼がよく知る顔があったからだ。


「尊さん、おはようございます! これからよろしくお願いしますね!」


「大地! 住人って、お前か!」


 両手をぶんぶん振っている大地が、首にタオルを巻いた姿で立っている。すがすがしい顔で、彼はこう叫んだ。


「はい、家出してきました!」


「はぁ?」


 今朝は目覚めのコーヒーは不要のようだった。


 尊も着替えて引っ越しを手伝ったが、大地は荷物が多かった。そのほとんどがCDと楽譜だ。最後に彼が大事そうに運びこんだのは、大きな黒いチェロケースだった。


「尊さん、助かりました。ありがとうございました」


 業者が帰ると、彼は『御挨拶』と熨斗のついたタオルを差し出す。彼の意外な律儀さに思わず微笑んでしまった。


「俺の部屋にあがっていけば? 茶くらい出すよ」


「あ、行きたい行きたい!」


 大地はいそいそと、スニーカーを脱いで上がり込む。


「俺の部屋と同じ造りですね! 意外と綺麗にしてるんだな」


「意外は余計だ」


 苦笑しながらやかんを火にかける。大地に「その辺に座って」と、振り向くと、彼はもうあぐらをかいて寛いでいた。

 コーヒーをテーブルに置き、尋ねる。


「で、家出ってどういうことだ?」


「あぁ、それなんですけどね」


 大地は「いただきます」とコーヒーをすすり、話し出した。


「俺、今までは実家で暮らしながら、親父の店で板前修業してたんですよ。でも、チェロを弾き続けたいって気持ちを捨てきれないんです。本当は高校生のとき、音大に行きたくて、親と揉めたんですよ。親父は店を継いで欲しいって言い張ったんです」


「いいじゃないか。お前も板前が好きだから、そうやって店の手伝いしてるんだろ?」


「いや、まぁ、そのときはそう思ったんですけどね。でもやっぱり、チェロを諦めきれないんです」


「ふぅん。こういう自営業ならではのもめ事っていうのは、会社員の父親を持つ俺には遠い世界だな」


「本当は俺、小さいときからオケ活動したり子ども達に教えたりするばあちゃんに憧れてました。真剣に料理する親父も尊敬してますけど、でも、音楽が本当に好きでたまらないんです。それで、納得できるまでチェロ弾きたいって言い出したら、親父と殴り合いの喧嘩になったんです」


「うわぁ……」


「『チェロを弾く片手間に板前がつとまると思うな甘ったれ!』って叱られました。それはわかるんですけど、俺って欲張りなのかな」


 顔は似なかったが、こういうところはお凜さんに似たらしい。思わず苦笑していると、大地がちょっと情けない顔で笑う。


「とうとうばあちゃんが間に入ってくれて、音大受験のチャンスをもらえたんです。ただし、その条件が受験は来年の一度きりっていうのと、一人で自炊生活しろってことなんです」


「なかなかハードだな。音大って難しいんだろ?」


 だが、大地はけろっとしている。


「そうですね。でも、俺はやりますよ。せっかくのチャンスだし、今までピアノとチェロをずっと練習してきたんですから。それに、真輝さんもここでなら思いきりチェロを弾いていいよって言ってくれましたしね」


「まぁ、お凜さんのバイオリンもガンガン鳴ってるしな。今更チェロが増えたどころで問題ないか」


「そんなわけでよろしくお願いしますね」


「いいけど、俺が寝ているときは弾くなよ」


「俺のチェロはいい子守唄になりますよ。おすすめです」


「そういう言いぐさ、お凜さんにそっくりだな」


 思わず二人で大笑いする。


「いいよなぁ、夢があるって。俺までなんだかわくわくする」


「千里も応援してくれるんです」


 そう言う大地の目が嬉しそうに細められた。


「俺、自分の夢も大事ですけど、一番は千里と家庭を築くことですから、頑張りますよ! 早く腰落ち着けて安心させてやりたいし」


 尊は思わず羨ましくなり、眉尻を下げた。


「うん、それはわかるよ」


 自分も大学時代に付き合っていた彼女に対して、そんなことを思っていた。だが、今になってみれば、真輝にするようには気持ちを傾けたり気遣ったりは出来ていなかったと思い、なんだか無性に謝りたくなる。もっとも、そんな侘びはいらないと平手打ちをされそうだが。


「千里が尊さんによろしくって言ってました。図書館に行ったんですって?」


「あぁ、うん。あのときは助かったよ。よろしくな」


「近々、遊びに来ますよ。あ、俺もう行きますね。ばあちゃんに挨拶しに行かなきゃ。これから音大受験を色々サポートしてくれるらしいんで」


 大地は「ごちそうさまでした」と立ち上がり、玄関に向かう。

 そのとき、扉の向こうから猫の鳴き声がした。


「あ、お前、ピーティーじゃん! 元気だったか?」


 スニーカーをはいて扉を開けた大地が、まるで赤ちゃんに話しかけるような声を出した。まさしく猫撫で声だ。

 膝にすりすり額をこすりつけるピーティーは目を線にして喉を鳴らしている。


「こいつ、いつもは玄関フードでひなたぼっこするんだけど、なにかというとうちに戻りたがるんだよな。俺、キャットフードもトイレも買っちまったよ」


「尊さんの部屋、鰹節の匂いでもするんですかね?」


「するわけないだろ。お前、料理人のくせに、今ここで、そんな出汁のきいた匂いがするか?」


 大地は快活に笑うと、ピーティーの背中を撫でながらぼそりと言った。


「よかった、元気で。こいつ、真輝さんが拾ってきたときはガリガリのチビだったんですけど、すっかり毛並みがよくなりましたね」


「あぁ、そうなの?」


「えぇ。可哀相に、兄弟たちと捨てられていたのを真輝さんが拾ったんです。こいつとスモーキーしか助からなかったんですよ」


 この白猫も重い人生を歩んでいるらしい。今夜は猫用高級ジャーキーでもご馳走しようと、尊は心に決めた。


「しかもね、墓地に捨てられたんですよ。捨てること自体が許せないけど、人目につかないところになんて、もっとひどい」


「墓地? あの火葬場のあるところの?」


「そう。多分、正義さんの墓参りのときに見つけたんですよね。スモーキーたちが来てから、真輝さんは泣かなくなりましたよ。少なくとも、俺たちの前では」


 大地は無防備に正義の名前を出した。尊が知っていることをわかっているのだろう。


「あのときの真輝さんの顔、俺は絶対忘れません。むしろ、忘れられないですね」


「どんな顔だ?」


「なんていうのかな……泣いていないのに泣いているような。泣きたいけれど、どうやって泣いていいのかもわからないような顔でした。真輝さんね、この子たちを拾ったのは『家族が欲しかったから』だって言ったんですよ。そのとき心底、不憫だと思いました」


 思わず胸が塞がれた。次々と家族を失い、たった一人で墓地に立つ彼女はどんな顔をして鳴いているスモーキーたちを抱えたのだろう。

 大地が白猫から離れ、ドアノブに手をかける。


「喋りすぎました。俺、いつも『口が軽い』って千里に叱られるんですよね」


 そう苦笑して、彼は部屋を出て行った。

 尊は床に腹を出してごろんと転がるピーティーを優しく撫でながら、話しかける。


「なぁ、ピーティー。真輝さんが泣かないのは、お前たちのおかげなんだな」


 白猫は何も知らない顔でくねくね体をうねらせ、撫でるよう催促している。


「ありがとう」


 自分が出会う前に、少しでも彼女を癒してくれていた小さな存在に、なんだか礼を言いたい気分だった。


 その夜、店を閉めてからも尊と真輝は琥珀亭のカウンターにいた。お互いカクテルの本を見ながら、今月のおすすめを選んでいる。


「春っぽい色のカクテルもいいですよね。ベタだけど桜を連想するようなものとか」


 おすすめカクテルを決めるのは、毎月のこととはいえ頭を悩ませる。旬の果物を使って季節感を狙うのも大事だが、話題性のあるものを選ぶこともある。おまけに飲む人を選ばないことや、作りやすさも重視しなければならない。


「チェリー・ブロッサムとかどうでしょう。スプリング・オペラは手が込みすぎですね」


 真輝は眉根を寄せながらため息ばかりついている。尊がこう言い出した。


「思い切って、いかにも琥珀亭ってカクテルを出してもいいかもしれませんね」


 その提案に、真輝が顔を上げる。


「琥珀……琥珀色ならウイスキーかな。なにかウイスキー・ベースから選びましょうか」


 尊は昼間のピーティーを思い出して、ぽんと手を打つ。


「スモーキーとピーティーとか」


「え?」


「あいつらは琥珀亭にはいませんけど、猫好きのお客様たちとの会話にはよく登場するし」


 そして、今月のおすすめカクテルは『ブラック・ルシアン』と『ホワイト・ルシアン』になった。

 ウオッカ40mlとコーヒー・リキュール20mlをオールドファッションド・グラスでステアして作るのが『ブラック・ルシアン』というカクテルだ。そこに生クリームを加えれば『ホワイト・ルシアン』になる。アルコールはきつめだが、味は甘口でまろやかだ。


「この発想はなかったですね」


 試しに作ってみた二つのカクテルをしげしげと眺め、真輝が笑う。


「そういえば、ピーティーはしょっちゅう尊さんの部屋に入りたがるみたいですね。すっかりお邪魔しちゃってすみません」


「いえいえ、俺も家族が増えたみたいで嬉しいですよ」


 思わず口をついて出た言葉に、真輝の笑みがちょっと引きつったのを尊は見逃さなかった。


「……真輝さん、訊いてもいいですか?」


「なんでしょう?」


「どうして、スモーキーとピーティーって名前にしたんです?」


 家族に名前をつけるとき、人は何を想って、何を願ってつけるのか。そこに、その人が抱えるものや人間性が出る。


「それは……」


 真輝はちょっとたじろいで、言葉を待っている尊から目をそらした。やがて、ふっと短いため息が聞こえた。


「私の悪い癖ですね。自分のことを話さないから、どうも人との間に壁を作っちゃうみたいなんです」


 そう言うと、真輝がブラック・ルシアンを口に含んだ。


「元は正義が学生時代に飼っていた猫の名前なんです。彼はウイスキー好きでしたから」


 その目が懐かしむような光を帯びた。


「正義の墓参りのときに、捨てられたスモーキーたちを見つけたんです。カラスがやけに騒いでて、なにかなと思ったら東屋のベンチにダンボールがありました。そのとき、正義が天国から自分が飼っていた猫を届けてくれたような気がしました。少しでも私が淋しい思いをしないようにって」


 口元に笑みがあるが、それすら悲しい。儚く揺れる影が彼女をいつの間にか包み込んでいた。


「私の家族になるか訊いたら、あの子たちは必死で鳴き続けました。それで、連れてきたんです。あのとき、大地が『この子たちの命の恩人ですね』って言ってくれたのを、よく覚えています。けれど、私は新しい家族が欲しかっただけなんですよ」


 淡々とした声が続く。

 尊はブラック・ルシアンの氷が音を立てて崩れるのを、しびれた頭で聞いた。


「私は自分が可愛いだけでした。別にスモーキーたちの命を救いたかったわけじゃないんです。ただ、自分の淋しさを埋めようとしただけなんです」


 思わず尊は拳を握りしめた。


「そんなに卑屈にならなくてもいいじゃないですか。結果的にはあいつらを救ったんだし、家族が欲しいって気持ちは自然なことですよ。俺だって欲しいです」


 真輝はふっと尊を力なく見つめる。


「尊さんなら、いい家庭を築けるでしょうね」


 尊の心に悲鳴に似た声が上がる。やめてくれ。そんな他人事みたいに言わないでくれ。……俺は、真輝さんがいいんだ。そんな言葉が浮かんでは消えていった。

 赤ん坊を囲む兄を見たとき、千里のために奮起する大地を見たとき、彼の中に浮かんだのは、真輝だった。

 家族や家庭を夢見るとき、いつも傍らに真輝を思い描く。そこにいてくれたら、どんなにいいだろうと願う。

 なのに、彼女は、自分とは縁遠い目をしている。

 真輝は黙ったまま唇を噛みしめる尊を見て、肩を落とした。


「私はずるいんですよ」


 それは、吐き捨てるような呟きだった。


「尊さんが思っている以上に、私はずるくてわがままです」


「どこがですか? 俺はそうは思いません」


「いつか、尊さんも気がつくと思います。もっとも、そうならないことを願いますけれど」


「どういう意味ですか?」


 ずるい自分に幻滅しないで欲しいという意味だろうか。それとも、ずるい自分を見せるほど近しい存在になりたくないのかもしれない。そう戸惑っていると、彼女は蝶ネクタイを外してベストのポケットにねじ込んだ。


「尊さんは優しすぎるときがありますから」


 何故か、彼女が逃げ出したい気持ちを堪えているのが伝わってきた。


「真輝さん」


 思わず尊は彼女に詰め寄った。


「また一人で何か抱え込んでませんか? はっきり言ってください。俺が優しすぎるって、どういう意味です?」


 真輝が唇を噛む。


「私は怖いんです。いつか、尊さんに軽蔑されるのが」


「しませんよ!」


 思わず声が大きくなる。だが、真輝は自嘲するようにふっと息を漏らした。


「……そうだといいです。本当に」


「俺には言えませんか。どうして一人で我慢しちゃうんですか」


 少しは仲間として、人間として近くなった気がしていたのに、また振り出しに戻った気分だった。肩を落としている尊に、真輝が困った顔で笑う。


「それって、尊さんのせいでもあるんですよ」


「え?」


「さぁ、もう帰りましょう」


 女心というものは、猫の気持ちよりもわからない。結局、その日はお互い何も話すことなく琥珀荘に戻った。


「おやすみなさい」


 やっとそれだけ言って扉の向こうに真輝が消えるのを見届けると、大きなため息が漏れた。


「俺のせいでもある? 俺、何かしたっけ?」


 やり切れないやら不可解やらで、その夜の寝付きは最悪だった。

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