第4話

「はーい。皆さんを指導させていただく瞿堂くどう 渉治しょうじです。」


指導官が来た。何をするんだ?


「何をするんですか?」


お、違う人が聞いたようだ。


「ダンジョンに入るだけですよ。」


「「えー。」」


俺も声を上げてしまった。でも、何もしないのか?ガッカリだな。


「不満ですか?」


「モンスター倒したいでーす。」


「無茶言わないでくださいよ。」


「えー別に無茶じゃな…「死にたいんですか?」い…え?」


突然、空気が変わった。


「殺せるんですか?さっきまで生きてた生物を。殺意を持って襲い来る化け物を。」


心臓を鷲掴みされるような重い空気の中で瞿堂さんが話す。


「迷宮の中はゲームではない。命を取るか、取られるかの戦場何です。その事を理解してないあなた達はすぐに死んでしまうでしょう…………まぁ、だから僕がいるんですけどね。」


のし掛かるような重い空気が一気に軽くなった。


「さて、理解しましたか?」


「「はいっ!!」」


「それはよかった。ではそろそろダンジョンに入りましょうか。」







ダンジョンに来た。でも、一階層だけみたいだし安全かな。


「はーい、皆さん並んでくださいね。ここからは単なる流れ作業のようなものです。ダンジョンに入って、ステータスを覚えてください。ステータスはダンジョンでしか開けないのでしっかり覚えてくださいね。」


なっ、そうなのか…そんなの試験に出なかったのに…。


「今、そんなの知らないって思った人が多いと思います。ですが、ここで聞いたことは外で言うと終身刑となりますので言わないでくださいね。国家機密ですので。」


おいおい、いきなり大事なのぶっこんできたな。


「まぁ、すぐ終わると思うのでじゃんじゃん入って行きましょう。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る