ドライフラワー を聴いて③

一向に止みそうにない激しい雨に追い立てられるように、

奏は駅前にある行きつけのカフェへと入った。


注文し、テーブルに運ばれたコーヒーには、奏が好きなマスコットのラテアートが施されている。

奏はしばらくの間、ラテアートから視線を外せずにいた。

目を合わせられないのだ。

向かいの席で楽しく会話する仲のいいカップルに。

コーヒーをいつもより早く飲み終えた奏は、

自分は場違いだと感じすぐにお店を出た。



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