第2話 ask

状況を整理したい。いつも通りコンビニで昼飯を買いに行ったら、昼の番組に出てた真梨さんとまさかの遭遇。からのマネージャーを依頼されたんだ。

「ごめんなさい。いきなりのことで戸惑うわよね。先週付けで、デビューした時からお世話になったマネージャーが退職したから、今困ってるの。マネージャーの仕事も実質私が今してるみたいなもんだし。」

あ、だから、あんな疲れた顔をしてたんだ。ちょっとずつ脳が動き出す。

「急なことで、嬉しいしやってみたいのは山々なんですけど、名前も何も知らないコンビニで遭遇した大学生のファンの男にマネージャーを任せていいんですか?」

「そうね。君のこと何も知らないや。でも、私ちょっと訳あって若いマネージャーが欲しかったの。でも、今の若い子って、私なんかに興味ないから。単純に嬉しかったんだ。」

「でも、芸能界のこと何も分からないし、マネージャーって何したらいいのか全く知りません。それに真梨さんのような大女優を素人がサポートできる自信がないです。俺のせいで、真梨さんがトップ女優としての道を走れなくなるとかなるのが1番嫌です。」

「うん、やっぱり君マネージャー向いてるよ。自分の感情より、私の事考えてくれてるんだもの。」

素直にその言葉が嬉しかった。でも、やはり考え込んだ。このまま普通の大学生活で良い。テレビの前から応援するので十分だとも思った。でも、やっぱり-

「あ、ヤバい。ごめん、これからドラマの撮影入ってるからもう行くね。」

真梨さんはそう言って、メモに電話番号を書き、俺に渡した。

「明日まで待つ。もし引き受けてくれるなら、電話して。」

「分かりました。考えます。」

「あ、名前だけ、教えて。」

「赤羽類です。」

「ありがと、じゃあ次会うときはマネージャーとして会えること期待しとくね、類君。」

そう言って、彼女はタクシーに乗り込み、去っていった。

ずるい。最後の類君はずるい。今までテレビの前で応援してきた人から名前で呼ばれるなんて。本当はマネージャーしたい。でも、不安も大きすぎる。てか、なんで若手がいいんだよ。訳わかんねぇわ。

でも、綺麗だったなー。テレビで見たまんまだったな。めっちゃいい匂いしたし。 やっぱまた会いたいな…

そんなことを考えながら 家に帰り、パスタを食べることなく、ベットに直行した。コンビニに行っただけなのに、盛りだくさんすぎて、どっと疲れた。眠い。とりあえず寝よう。今は疲れと興奮が入り交じって、何も考えられない。 起きてから、冷静になるか考えよう。もしマネージャーなったら就職ってことでもあるしな。


あー、真梨さんこの辺に住んでんだろうな…

zzz…



起きたら次の日の朝になっていた。

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