呪いの剣
美しい剣が沈んでいるという湖に行った。柄は金でできていて錆びることがなく、陽の光は届かないはずなのに輝いているらしい。潜水に自信があった私は、誰も取れなかったというその剣を自分のものにしようと湖に飛び込んだ。潜ってすぐ驚いたのは、すぐ手の届きそうな場所に剣があることだった。けれども、泳げど剣に手は届かない。むしろ潜れば潜るほど剣は遠ざかる。息が苦しくなって水面に顔を出すたびに剣はこちらに近づく。恐ろしくなって湖から遠ざかると、どこまで行っても剣の輝きが目に入るのだった。
本作品のToshiya Kameiさんによる翻訳がwebマガジンA Story In 100 Wordsに掲載されました。(http://entropy2.com/blogs/100words/2021/06/08/cursed-sword/)
超短編小説集 Yukari Kousaka @YKousaka
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