1-2. 『ミュゲ書房』とは

 当初このエッセイは、基本的に私や『ミュゲ書房』を知っている人に向けて、ごくあっさり書くつもりでした。ところが途中まで書いて編集さんにみて頂いたところ、以下のコメントが。


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 作品内容も編集者と作家の話であることと絡めてエッセイ内で書くと、読者の方が作品内容にも興味を持ってくれるかもしれないですね。


 物語内容をある程度知っている人にとっては、実際に作家さんと編集者がどうやり取りしたかや、編集者のキャラ(タイプ)は、気になる部分かと思います。

(また、書籍化を目指している方にとっても。)

 

 エッセイを読んだ人が、書籍内容にまで興味を持てるようになると、とてもいいと思います!

 編集者の描き方はお任せいたします(笑)。

 ――――――――――


 ……どうです、この控えめでありながらわかりやすく的確なコメント。


「『ミュゲ書房』の物語内容を知らない人にも興味を持ってもらえる内容にした方が良いですよ。自分(=担当編集さん)のことは好きに書いていいけど」


 という意味だと私は解釈しました。

 そういうわけで早速、『ミュゲ書房』についての説明です。


 編集部で考えてくれたキャッチコピーは、「そこは、人も物語も再生する本屋さん」。

 タイトルからもわかるように本屋さんの話です。


 さらに書くと、「ミュゲ書房を舞台に描かれる、新人作家を潰してしまった若手編集者の再起の物語」です。カクヨムで発表した作品を、書籍化のために改稿しました。

 詳細はこちら: https://www.kadokawa.co.jp/product/322010000394/


 公式情報では出していないのですが、実体験に基づいています。

 一度、別作品の書籍化に失敗しているのです。

 その経験をエンターテインメントとして昇華したのが『ミュゲ書房』ですが、本作において追及したのはあくまで「物語としてのおもしろさ」です。


 その他、『ミュゲ書房』の特徴は下記です。


 ・北海道の自然や食べ物、習慣などを盛り込んであります。私が北海道出身だからです。


 ・実在する本がたくさん登場します。シリーズ物も含めると46冊。編集さんの提案で、巻末にリストを付けました。『ミュゲ書房』の一部として私が書きましたが、最終的にかなりの部分を編集さんが整えることに。


 奥付、表紙、出版社HPなどいくつかの情報を参照したのですが、それぞれ異なる場合があったり、アルファベットの表記をどうするかなど、考えるべき点がいくつもあり、大変な作業になりました。よくここまできれいにまとめてくれたなと思います。


 ・幅広い年齢層の読者さんに安心して楽しんで頂けることも目標としました(編集サイドは、おそらく対象読者をより限定していると思いますが)。

 一番の理由は、自分の子供も読める本にしたかったからです。

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