そら豆のファルファッレ(第418話、419話)

 春の野菜といえばタケノコや菜の花、山菜類を思い出す人も多いと思うが、スナップ豌豆やうすい豌豆等の豆類も旬を迎える時期だったりします。中でも、私が好きなのはそら豆です。

 最近では1月の下旬にもなれば出回るのですが、四月豆や五月豆という別名があるとおり、これも春から初夏にかけて旬を迎える食材です。

 根元から空に向かって鞘が伸びていくので、空豆、天豆と書かれることもありますね。

 枝豆と同様に未成熟な状態で収穫されるため、独特の青臭さがあります。成熟してから収穫されるものもあって、その場合は「いかり豆」や、豆板醤の材料になります。

 1つの鞘に1~5個程度の実をつけるます。

 鞘の中には豆に栄養を溜めて送るために一時的に綿状になった内果皮があります。実は、そこに栄養がしっかり詰まっているので、白い綿部分を食べると甘いのです。


 さて、そら豆の食べ方は、鞘から取ったものを塩茹でや煮物に使う等が一般的ですが、グリルを使って鞘ごと焼いてしまう方法が簡単です。真っ黒になるまで焼くと豆が鞘の中で蒸し焼きになるのですが、旨味の逃げ場がないので味が濃厚になります。


 第418話、第419話に登場したボンベノルはそら豆をモデルにしたダンジョン食材です。

 今回はそら豆を使ったファルファッレの作り方を紹介しておきます。


 <材料>(1人前)

 ・そら豆     鞘で7本ほど(約20粒)

 ・無塩バター   20g

 ・ファルファッレ 80g

 ・自然塩     適量


 <作り方>

1.そら豆を鞘に入ったまま、魚焼きグリルで両面黒くなるまで焼く。焼けたら鞘の中から豆を取り出し、薄皮を剥いていく。


2.沸騰したお湯に塩(水1リットルに小さじ1.5杯)を入れ、ファルファッレを茹でる。


3.フライパンに無塩バター入れて火にかける。全て溶けたら、ファルファッレの茹で汁をレードルで2杯(100ml)掬って加える。


4.フライパンに1のそら豆を入れて混ぜながら煮詰める。フライパンを揺すって乳化させながら味見をし、必要に応じて塩を追加する。


5.茹で上がったファルファッレをフライパンに入れ、混ぜ合わせる。


6.皿に盛りつけてできあがり。



 お好みで、ペコリーノ・ロマーノ等の塩辛いチーズを振りかけるとまた美味しいですよ。


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【付録】町家暮らしとエルフさん ――レシピ集ができました―― FUKUSUKE @Kazuna_Novelist

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