第4話

ドォン、トドン...!!


「マヒロ様!幼馴染のシンジ様がお見えになりました。開けて宜しいですかな?」


ひえっ...!

じいさん執事ながら中々、力強いノックの音だった。俺は一歩も二歩も後ずさった。


部屋の中から、

「オッケーよ」と軽いノリの返事が返ってきて

じいさんは部屋を静かに開けてくれた。


「さ、どうぞ。お入りください。

そして、マヒロ様のご指導、宜しくお願い致します」


「は、はい...」


「後で紅茶をお待ちします。

休憩を随時取ってくださいませ」


「は、はあ...」


俺は嫌々、部屋の中に入ったんだ。


「それではお願いします」


一礼をしてから、じいさん執事は

扉を閉めた。


あーあ、面倒くせえなあ...」


勉強嫌いの俺。参考書を見ただけで

具合が悪くなるっつーのに、

一体全体、なんで、ゲームを我慢して

幼馴染のマヒロに勉強教えなきゃいけねーんだよ!!


そんな悪態を心の中で吐きながら

豪華絢爛な部屋の中を見回した。


変だった。


お洒落大好きなマヒロ。

机の上には乱雑に詰まれたファッション雑誌の山。勉強してた気配は微塵も感じさせない。




マヒロの奴、部屋の中にいねぇじゃねーか!!

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