親父達(140字小説)

塩塩塩

親父達

「ただいま」

「おかえりなさい。今日も来てるわよ、新しいお父さん」

「もう寝てもらう所ないな。庭で我慢してもらうか」

「そうよ。きっと多頭飼いは共食いするわ」

「さすがにそれは無いだろう。しかし、商店街の福引で一等『親父一年分』って迷惑な話だよ」

新聞を広げた親父達の背中は寂しそうだった。

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