第2話

「パンと生理用品と...」


俺はコンビニに行き、恥ずかしいなとは思いながらも、ユーコが好きな牛乳パンと、ろくに

個数が入ってない女の子用品の包みをカゴに入れてレジに向かい会計を済ませようとした、その時。すぐ背後から声がした。


「あのさ、シンジくん。

それ、自分で使うの??」


聞き覚えのない声だった。

振り向くと、距離感がおかしい女子だと思った。すぐそば。俺のすぐ近くにいて。

重ため前髪で目を隠してる。


クラスにいるが、ろくに目立たない、黒髪ロングヘア。

最近、うちの高校に編入してきた地味子、

真島マヒロが不思議顔して尋ねていた。


俺は男だ。


パンなら自分で食べるかもしれないが、

女の子用品を俺が使うわけねーだろ。


そう、冷たく言おうかと思ったが、


「あ、これは、幼馴染みに頼まれてさ...」


「ふぅん」


「そーなんだ。その幼馴染みって、

林ユーコさん??そいえばさ、この前も、この前の前も、その前の前も、シンジくんに

色々と頼んでいたよね?」


「おかしに、大学ノートに、赤ペン...

あとはさ、漫画の新刊とかもお願いしてたね!」


よ、よく覚えている...!


俺のこと、怖いくらいによく見てるな...と思った。


イケメンなら目で追ってしまうのも

分かる気がするが、俺はイケメンと違う。


地味子とはいえ、俺のこと気にかけてくれていたのが、

何だか嬉しかった。




iPhoneから送信

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

スクールカースト最高位に君臨する美少女幼馴染に奴隷の様に使われている最底辺の俺→痩せてイケメンになったら態度が豹変したんだが、俺、もう許嫁いるし色仕掛けで迫られても遅いんだよな。 雲川はるさめ @yukibounokeitai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ