愛と死のチョコレート

黒金 影輝

第1話 彼の死と彼女の愛

俺は、朝早く学校に着いただが、誰も居ないそれは自分にとっては、都合が良い何故か今日はバレンタイン、だからこそ自分の机の中を確認している姿など見られたくないのだ。


ごそごそと、中を漁る。

まあ、チョコレートなど入ってる訳がないと思い、半ば諦めムードで手で無いか探す。

すると、中に何か入っている。


「嘘だ!…」


俺は、思わず叫んでしまった、無理もない諦めていたチョコレートが綺麗な、箱に入れられていて可愛らしいリボンが着いている。

本当に、この日ばかりは最高だった…。


そうしていると、教室の扉が開き人が入ってくる。

思わず、俺はそのチョコレートとおもしき物を自分の机に戻す。


「…」


その入って来た、女の子は少し俺の方を向くが無言で自分の椅子に座る。

それから、重苦しい空気が流れていく。

本当に、息苦しい…。


「ねぇ…」


彼女は、無視をする当然だ、だって冬至雪音とうじゆきねはこのクラスの男子の中では、人気物で俺は到底敵わないハイスペック女子、そんな彼女が俺の言う事なんて聞くわけない。


それから、冬至は本を取り出して読む、無表情で俺なんか居ないかの様に…。


その後、暫く立って友達がやって来て、俺を励ますが何か気分が悪かった。


そして、学校が終わりチャイムが鳴る、だけど未だにチョコレートを渡してくれた、人が分からずじまい…。

そんな、事を考えていたら誰も居なくなって、教室に要るのは俺だけになってしまった。


「あ~!!誰なんだよ!チョコくれたの…」


俺の声は、虚しく部屋に響くそして、その音は寂しさだけを伝えて来て、心が痛むばかりで何もない。


俺は、仕方がないので学校を出て、下校する事に…だけど、校門から外に出て嫌な気配に気付くのだが…周りを見た渡しても誰もおらず、気持ちは悪さだけは残る。

とりあえず、何もなかったのでそのまま歩いて下校する。


そして、歩き始めて10分位立つと、また変な気配がする、俺は気味が悪いので走って帰ろうとするのだが、前を見ていなかったのか人にぶつかる。


「あ!すみません…」


俺は、良く顔を見てみるとクラスの男子の人気者、冬至だったのだが、無言でぶつかった時落ちた本を拾い、何事もなかった様に立ち去ろうとした。

だけど、俺は可笑しいと思い、冬至に聞く。


「冬至!何で、こんな所にいるんだよ?もう、暗いぞ…親も心配するんじゃないか?」


そう、もう日が沈みそうになっていて、そろそろ女性が歩いていたら、危ない時間帯になっていた、だから俺は注意しなければと思い言う。

だが、俺は彼女に説教をし、自分でも役には立つんだと思われたくて、やっていただけだ。

まあ、こんな奴に何を言われても、優等生の才色兼備の冬至さんわ…何も思わないけどな。


そう注意するが、冬至の様子が可笑しかった、だって体が震えていて、下の方を顔が向いていかにも、怒りで爆発しそうな雰囲気だったから…もう、ダメかと思った瞬間。


「あなたの事が…好きなの…だから…後を着けたの…」


俺は、何が何だが分からなかった、ただ一つ分かった事が冬至が俺の事が好きだってこと…それだけ…。


「え~!だったら、言ってくれれば良いのに~俺も好きだよ!冬至さん!」


また、彼女は体が震えだした、俺は彼女が喜んでいるから歓喜のあまり、泣いて体を震えているのかと思っていた。

だが、それは違ったようだ。


「あ~…あなたの、全部が好きなの…だから、あなたの体が欲しいの…」


俺は、喜び冬至の要求に答えようと、家に誘おうとするが…だけど、冬至の目は光がなく明らかに純情じゃなくヤバかった。


「…冬至さん?…」


俺は、声を掛けるも返事はなく、下を向いて暗い表情をしているばかり。


「あはは…あはははは!…私の松之助まつのすけ…私の物よ…あなたは…だから…私の部屋に、来なさい…」


俺は、震えが止まらなかった、だから走ってその場を立ち去るだが、冬至が追い掛けてくる。

不気味に、笑いながら顔を暗くして。


「止めてくれ…はぁ…はぁ…冬至さん…」


俺が、言うも冬至は追い掛けてくる。

それも、全速力で…。


「つ~っかまえた!…これで、あなたは…私だけの物…愛してる…」


俺は、冬至に捕まったが必死に抵抗するのたが、どうやらそのか弱そうな体に似合わず、力が強くて引き剥がせなかった。


俺は、諦めて冬至の家へ行く。

着いた家は、豪邸で明らかに俺は場違い間が否めない。


そして、冬至の部屋に入る、そこは普通の部屋だと俺は安心する、だが部屋の壁を剥がすと俺の写真だらけで、ストーカーの部屋だと見れば分かるほど、だから俺は何とか冬至の部屋の扉を開けようとするも、何故か開かない。


「どうなってんだよ!…これは!…」


全く持って、扉がびくともしないのだ、それを見て冬至は笑っている。


「当然よ…準備は、万端だわ…これで、あなたは私の物…これで、一生あなたを独占出来るわ…はあぁ~ん!…楽しみぃ~!…」


明らかに、冬至は上記を逸していて、まともな人ではない、だからこそこの部屋から一刻も早く出たかった、何時何をされるか分からない…。


「出せよ!…出せよ!…」


俺は、必死なってドアノブを回すが、びくともしないそれを見て、笑っている冬至は本当に不気味で気味が悪い…。


「どうでもいいじゃない…私の物なんだから…だから、私と一緒になりましょ…」


俺は、抵抗虚しく手をヒモで縛られ、そのままチョコが入った、箱に入れられる。


「何だよこれ?…何で、こんなことするの…冬至さん…」


冬至は、ニヤりと笑い嬉しそうに答える。


「それはね…私があなたを愛してるから…だから、あなたを誰にも渡したくないの…だから、こうしてるの…誰からも、あなたを奪われないようにね…」


そのまま、俺は巨大な箱に入れられて、チョコを頭の先まで入れらて、気を失いそうになる、そして体が冷えてきて、だんだん意識を失う…。



あれから、1年立ち二度目のバレンタインがやってきた、そして私はチョコを取り出す、彼の体を固めて作ったチョコ…。


私は、それを食べながら愛を感じる、その愛は不滅だと松之助と永遠に要られる、喜びにふけて食べていく。


そして、彼と私は一つなったと…。


「ハッピー…バレンタイン…」


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