第26話「通報がありました。皆さん、すぐにモニター室に集まって下さい」

 それは唐突な出来事であった──。


『通報がありました。皆さん、すぐにモニター室に集まって下さい』


 天井のスピーカーからアナウンスの声が響き、マコは慌ててベッドから飛び上がった。

 通報──誰かが勝負に出たということなのだろう。

 待っていても事態は進展しない。残り一件──という希望に賭けて、誰かが覚悟を決めたようだ。自分が助かるために誰かを犠牲にして蹴落とす覚悟を──。

 マコはブルリと身を震わせた。


──もしも、自分が犯人として挙げられたらどうしよう。


 そう不安に思ったが、行かないわけにもいかないのである。

 マコは部屋を出て指定されたモニター室へと向かうのであった。

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