非絶対的な関係性(140字小説)

塩塩塩

非絶対的な関係性

「私とあなた、どちらが相対的にピアノでどちらが相対的にピアニストかは明白です」

四つん這いの男は言った。

観念し私は男の背骨を弾いた。

「ジャジャジャジャーン」

男が歌う『運命』は音が外れていた。

すかさず男は言った。

「ミスタッチ!」

男は相対的にピアノだが、相対的にピアノ講師でもあるのだ。

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非絶対的な関係性(140字小説) 塩塩塩 @s-d-i-t

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