第2話

4月21日 (水)

「ねえねーえ。みんな見てぇ。これ下野さんの本よー。」

甘ったるい気持ち悪い声、その声の主は木岐香子。

私の読んでいた本を私が机を離れた隙に盗んだのだ。読んでいたのは、恋愛小説。

「返してよっ。返してよっ。」

私の悲痛な叫びを無視するように、香子は、

「へー。あんたがこんな恋、出来るとでも思ってるの!生意気よっ!」

「そーよ。そーよ。」

というのは、取り巻きの夢野きらら(ゆめのきらら)。だいぶのぶりっ子で男子から人気がすごい。こういう女子を好きになる男子も男子で意味が分からない、、


えっ!かわいそう、、と思う人もいるかもしれないが、これが日常。書いてもいないラブレターが男子の机から発見されることもよくある。


こんな日々に耐えていたある日、、

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