第4話

離れ難い


ホテルにつき、案外僕らの見た目が大人っぽかったのか普通に入れた。


次第に僕自身が我慢し辛くなってきて

部屋に入るなり夏儺をベッドに押し倒す。


ベルトを外してズボンを脱がせる。


その間はじめてくちびるで感じる

夏儺の感触や舌の感触を感じたり

片手で服を上げ乳首に吸い付いたりすると可愛く鳴いた。



「ああっ、んっ」



それだけで夏儺のものの先は先走りをこぼしている。


その漏れてきたものも掬い取り、

足を上げて見えたところに指を入れてゆく。



「ああっ、んんっんあっ!」



奥の方の一点、前立線にあたったらしい。


意外と探し出すのが簡単だったな。



「気持ちよさそうだな。…そこまで可愛いと離れ難くなるなぁ」



夏儺は中に集中して

大きくて可愛い声で喘いでいるから

おそらく聞いてない。


返事もないし。



「むー、キスひて」



もう舌が回っていないみたい。




…可愛いすぎる…!






「夏儺。落ち着いた?」



結局あれから2時間くらいヤってた。


「ん、何とか〜。後どのくらい?」


「そろそろ出なきゃ。1時間くらい」


「やばいねぇ。早く行かなきゃだねぇ」





電車を使い、LINEで班長に連絡を取りながら向かっている最中。



「ねぇ、さっき夢眠、何か言ってたよね」



一瞬、びっくりした。



「…『好き』って?」


「ううん、なんか、『離れ難くなる』とか」



…まじか。聞かれてたか。



「?そんなこと言ったか?」



惚けてみた。


でもそんなことは通用しないらしい。



「言ってたよー。だってそれ聞いてなんかやだなって思ってその…言ったんだし」



あぁ、『キスひて』って?



「あれってどういう意味なの?まさか夢眠、引越しするの?」



捨て犬みたいな顔で僕を覗き込んでくる。



なんか、失敗した感。



普通はそう捉えるよなぁ。



「いや、引っ越しはしない」


「『は』ってなに?他に何かあるの?」



僕の両肩を掴んで揺する。

乳幼児揺さぶられ症候群になりそう。

(※あまり赤ちゃんを揺さぶらないでくださいね。虐待になりますよ!

と、何故か赤ちゃんをあやしたことがゲームでしかない僕が思ってるのはすこしおかしいな)



「ねぇー!」



あぁ。かわいいなぁ。



「僕、虐待されてたって言ったじゃん」



そう話し始めると、

無意識的にしていた蓋を開けてしまった感覚がした。

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