第20話 朝の時間 バス道を歩いた話

半年に一度、通っている病院がある。

高台にあり、眺めの良いところにある。


もともと、かかりつけ医師から紹介されたのは国立病院だった。しかし、その病院には該当の専門医が現在いないという。


 結局、国立病院の医師の紹介で現在の病院へ通うことになった。ところが、兎に角通いにくい場所にある。


駅まで行くとバスが出ているが、1時間に2本だけ。


バスの到着時間が、時刻表と噛み合わないことも時々ある。


最初の頃は車を利用していたが、いつも早朝の予約なので渋滞に遭い思うとおりにゆかない。


なんやかんやで、今回もやむなくバスを利用することにした。


朝9時の予約。しかし8時40分なのにバスが未だこない。病院へ「30分程遅れる」旨電話で連絡。


なんとか待っていただけることになったが院長先生による検査につき、頗る申し訳なく思う。


結局、約15分遅れての到着。


検査終了後、1時間半後に 念のため精密検査をすることになった。同意書にサインをしたのち、この空き時間をどう過ごすか、近所の地図を見ながら考えた。


何と、この病院の前には、超大きな自然公園がある。博物館や美術館、コンサートホール、運動施設も軒並み揃っている。知らなかった!


いつも、診察を受けた後、トンボ帰りしていたので気づいていなかった。目から鱗である。


すかさず、公園内を散策した。思いの外広い。

単なる自然林だと思って素通りしていたのが、とてももったいなく思った。


西洋庭園や、水の広場など見所も豊富だ。


待ち時間は、思いの外充実した時間になった。


✳︎✴︎✳︎✴︎

 

検査には、沢山の人数の技師や看護婦さんが立ち会った。まあ、大したことはないのだが‥


 帰るつもりでバス停に行った。出発は20分後。

炎天下の中、日陰もない場所でバスを待つのは嫌なので、バス道に沿って歩くことにした。


いつもバスか車で素通りしていたので、道なりに何があるのかを知らずにいた。


歩いているからこその発見もある。

「結構面白い店がある」


すごく流行っているラーメン屋さんとか、面白いものを置いている古道具屋さんとか。


今日は休暇をとって仕事は休みだ。。

急いでいないから、とても楽しく散策できる。


20分程歩いたところにあったバス停で、バスを待つことにした。


ところが、予定時刻になっても一向にバスは来ない。しかも、バス停には日陰がない。


結局、15分遅れでやっと来た。


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家に帰ってから万歩計を見た。

何と10000歩越えである。


首の周りは日焼けをして真っ赤になっている。

とりあえずきゅうりパックをした。

意外とこれが効く。


足が浮腫むと嫌なので、今夜はストレッチをして足を高くして眠る。


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蝉の声がする。

ジリジリとした蒸し暑さ。


サーキュレーターのリモコンに手を伸ばし、強風設定にした。


しばらく涼んで起き上がると、キッチンへ行き 氷をグラスに一杯入れヨーグルトドリンクを注いだ。


一気に飲み干すと、スッと汗が引くのがわかった。


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通勤する時、各駅停車と快速に乗る選択肢がある。


時間の節約をするなら、勿論快速を選びがちだ。

密になるのが嫌なので、最近は各駅停車を利用することが多い。


先日、久々に快速に乗った時のこと。ドアの上の液晶画面を見ていたら、車内の換気に関する番組が始まった。


煙で充満した車内がみるみるクリアになる様子が映し出された。まさに文明の利器である。


そういえば、先日のコンサート会場でのこと。


やはり、換気を強化している旨のアナウンスが流れた。


しかし、座席はびっちり埋まっていた。


実は、同じ場所で 翌週 日本のミュージシャンのピアノのコンサートがあったそうだが、その際は市松模様の配席だったと聞いた。


やはり、海外のミュージシャンだと、同じ料金でも採算が取れないのだなと感じた。


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さて、今日は どの電車で出勤するかな?


今日も良い一日でありますように。

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