第13話
俺はバーレスクに一撃入れたため、Dランクに昇格させてもらった。とはいえ、イリヤはまだFランクのままなのでイリヤと同じ依頼を受けようと思う。俺自体もランクはあげたかったとはいえ、今回、バーレスクにDランクに昇格させたのはアイツに仕返しがしたかっただけなので、すぐに討伐依頼を受けようとは思わない。それこそ、イリヤにランクアップしてもらって一緒に依頼を受けたいのだ。
という訳で、俺はイリヤと依頼を受けてそれをこなす日々を過ごしていった。
イリヤの真面目な性格でどんどん街からの評価が上がって行った。もちろん俺も力仕事なんかは手伝ったが、それでもしっかり頑張っていたのでそう経たずにDランクの試験まで漕ぎ着けた。
戦い方に関しては、あの時バーレスクに教えてもらった基礎と俺とも何回か模擬戦をしたりして、強くなっている。普通に出来れば合格は確実だろう。ただ、何が面白いことが起きそうな予感がする。
前にも言ったが、イリヤは何度か模擬戦や訓練を一緒にしてそこそこ打ち合えるようになっている。だから、バーレスクでも来ない限り大体はどうにかなると思う。
それと、俺と一緒に訓練をする前に俺は持っているスキルに対してを話した。転移してきたことは言っていないが。中途半端かもしれないが、もう少しあとになってから言おうと思う。
もちろん俺も鍛錬はやっているので、バーレスクとどこまでできるかも知ってみたいところだ。(あれ?なんか考え方がだんだん戦闘狂になってきてないか?)
そうこうしているうちに、イリヤの試験の日になった。
「よし、イリヤ、模擬戦形式の試験に関しては大丈夫なはずだ。俺とも打ち合えるんだから。ありったけをぶつけてこい!」
「はい!絶対合格してきて、一緒に討伐依頼を受けられるようにします!」
「ははっ、程々な」
「では、行ってきます!」
「おう!がんばれ!」
さて、イリヤの試験は戦えるかを測る模擬戦と、講習を受けて合格かどうかが決定する。というか、講習は常識だったりなんなりが載っていただけなので、ほとんど試験の合否には関係はない。
試験自体は、ギルド奥にある闘技場で行われるので何人かはチラホラと見学に訪れている。
今回の試験の内容としては、試験官の冒険者と模擬戦をして勝てるかどうかより、上手く戦闘が出来るかどうかが見られる。なので、試験官にどう立ち回るかが重要になってくる。
すると、
「なぁ、聞いたか?今回の試験官。あのベルガーだってよ」
「あぁ?ベルガーだぁ?あちゃー、今回の受験生は可哀想だな。あのベルガーじゃあ誰も合格できないだろ」
「そうだな、良さそうな奴が居ればスカウトでもしてみようかと思ったんだが、、」
この話を聞く限り、そのベルガーとやらは相当に意地が悪いらしい。まぁ、そこらの奴らに今のイリヤはどうこうできるわけがないから、大丈夫だろう。
---なんて俺は甘く考えていた。
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さて、次回、誰が誰にどんな理由でボコられるのでしょうか、、、
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