第4話


「おい、飯だぞ」


 俺が言うと、五に……いや、五匹が食卓に駆け寄ってきた。

 それぞれの席につき、食事が出てくるの待つ姿はまるで犬だ。


「ほれ。カレーだ」


「「「「「ヒャッホーッ」」」」」


 うるさい。行儀が悪い。


 カレーの具はイカだ。イカの余りだ。

 私事だが、俺はイカが大好物だ。イカはいい。捨てるところはほとんどないし、一年中売ってるし、何より美味い。何と言ってもイカは刺し身だ。だから、俺は今日もイカ刺しだ。


 イカを捌いたときに出た食わない部分をレトルトカレーにぶち込んでみた。

 まあ、栄養はあるだろう。海鮮カレーというやつだ。俺は食う気になれないが、こいつらは何でも食う。口に入るものは何でも食う。ほら、美味すぎて涙まで流している。


「そんなにうまいか」


「……」


 言葉も出ないらしい。一体、地獄で何を食わされたのやら。


 そういえば、こいつらのことを紹介してなかった。

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あくま110番の家 高井カエル @spex69u1

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