第5話

仕事開始は翌朝となる。朝には霧が発生していた。

「おはようクロちゃんあの霧あんまり吸うなよ」

ネイトがあくびをしながら言う。


「もしかしてスモッグか?」

と答えた黒瀬。


「おぉわかってんじゃんって仕事はいつからだ?」


「パルチザンはよくわからないがとりあえず情報が乏しい」

黒瀬はネイサンに向かっていった。


「現地人を雇って情報を得るしか方法はないな」


ネイサンは肩をすくめて、両手の手のひらを上に向けた。よくやるジェスチャーだ。


「俺はよりあえず行方不明になった人の家に向かう他の二人は?」


「ドグと佐々木でスラム街に行って情報収集だって俺はお前と行くぞ」


「了解した」

と黒瀬は入れた手の紅茶を飲んだ。

黒瀬とネイサンは家に向かった。


喧騒な町やスラム街を抜け静寂の家々狭い街路を行き,薄寂しい家に着いたそこは狭くやっとの思いで家を建てたようなものだった。


家にの玄関のドアには鍵はかかっておらず、すんなりと入る。


「ここって土足okなの黒っち?」


「いいんじゃね?」

土足のまま入る。


部屋は一人暮らしのような感じである。キッチンがあり,テレビが置いてあり,洗面台風呂トイレそして書斎があるという間取りである。


「彼はここで何を?」


「ようわからんが休暇で故郷である機械島にもどったきり帰ってこないから同僚が心配して依頼してきた」


「行方不明者を捜すのは警察だろう?なんで俺たちなんだ?」


「多分管轄区域外だからだろう?軍だって政府だって別じゃないか?」


この国の管轄は5当分にできる。まず中央部という大きな島がある。面積は870万kmこちらの世界で言えばオーストラリア大陸より少し大きいぐらいだ。

中央部には軍は存在せず各方面司令部と総司令部と中央部国民を守る親衛隊,貴族,王族を守る近衛師団になる。


警察も中央警察となっている。南部というものは元々この国に反逆したものが流れ着いた場所である。

中央部からの命令は全て無視そのことによって南部独自の都市発展した。また我々がいる西方は少数民族,他国との貿易,交流によって異国情緒あふれるものとなった。


しかし西方には亜人,異人,そして異世界から来た異世界人などの異質なものたちが集まった場所でもある。


中央とはうまく連携は取れているが中央からは差別的な態度を取られている。東方は長きにわたり隣国との戦争をして衰退しておりまともに統治などはできていない軍なども正規軍は作らず,終戦後教育部隊を編成し教育を担当する方面として役に立っている。


最後に北方の説明である北方は発電所や研究所などが多く最初の頃は軍隊など存在しなかったが発電所や研究所を守る自警団が拡大したことによって中央部から軍隊として認められ今に至る。


「つまり言えば中央部からのご依頼は引き受けできませんってことか?」


「そのようだそして何でも屋の特務隊にすがるような思い出依頼してきてのだろう」


二人は部屋の中を物色する。だがヒントになるようなものは見つからない。書斎に移る。


書斎は入って奥の壁に本棚が二つ右にも二つそして入ってすぐに机があってその後ろに一つの本棚がある。床はぎっしりと本が散らばっており足の踏み場はなかった。

本の分類は人体から考古学または医学だったり物理学であったりと多種多様であった。


「おいこれ埃かかってるぞ読んでないのか」

とネイサンは本についてあるホコリを見て指で触った。


「かえっていちからやりなおすか?」

黒瀬は諦めたような口調で言った。


「おいまてよクロちゃん机の後ろの本だけホコリがないぞ」

ネイサンはその本に手を差し伸べるとその本はまるで隠し扉を開かせたとように機械音がして机の下に部屋が現れた。


「おいおいこれって隠し部屋じゃん早く入ろうぜクロちゃん」


ネイサンはまるで子供のようにすぐさま入っていった。


電気が通っており電気をつけるとそこにはびっしりとメモ書きのようなものが貼り付けられていてそこには二人ではよくわからない計算がしてあった。


「この計算わかるか黒っち?」


「いや,ネイトは?一応大学出てるんだろ?」


「わかるわけないでしょ俺の専攻は建築学だしこんな数式使わないよ」


「とりあえず分析班に送って結果を待つか」

黒瀬はスマホ取り出しあたりを写真撮って分析班に転送した。


すぐさま返信が来た。


分析班長の結城准尉からのリモートが来た。


「おい、黒瀬顔が写ってないぞ」


「いえ、准尉地下にいるので多分電波で映らないと思います」


「そうか,そうかお前が送った計算式だが凄いぞ」


「どんな数式なんですか?」


「あぁーこれはな簡単に言えば新たなエネルギー源を表している」


「エネルギー源?」


「そうだ。全く新しいエネルギーだ。蒸気でも石油や,火力,水力,風力、太陽光,原子力では全く別なものだこれは凄いぞこの世界にノーベル賞があれば間違いなく受賞しているだろうし石油王みたいになれたがしれないぞ!」

結城は電話越しに興奮じみて二人に説明をした。


「ありがとうございます准尉助かりました」


「おうよまたわからなくなったらすぐ頼んでいいぞ」

リモートは切れた。


「新しいエネルギーかもしかしたらな」

ある仮説ができた。


「もしこのエネルギー源の研究資料を誰かが独り占めか奪いに来てこの人をさらったとかもしれないな」


「もしかしてパルチザン?」

ネイサンは言った。


「この人を金と交換するためにわざわざするのか?しかもこの研究はだれが知っているのかもわからないのに」


「じゃあ今から探すか」

二人は地下部屋から出たしかし,実戦経験豊富な二人はこの家を取り囲もうとしている輩の存在にいち早く気づいた。

「今度こそパルチザン?」


「わからんがとりあえずどうするここはアメリカ流で頼む」

黒瀬が言う


「まぁ射ってきたら敵だが,ここは日本の四字熟語である先手必勝一撃必殺で行こう」


「先に出る後は援護よろしく」

黒瀬は息良いよくタックルして窓ガラスを体で割って外に出た。


黒瀬の読みどうり縦一列になっている敵兵が5人いたその真ん中の兵士の首を黒瀬自慢の日本刀で敵の椎骨動脈をぶった斬った。周りに血が飛び散り

黒瀬の黒い服も赤斑点がついた。


「まず一人」黒瀬はその場去る


この場合突入班と後ろから見ている別働班がいる

黒瀬はまず突入犯に対して牽制を入れ別働班掃討に向かった。


ネイサンは壁越しにm4a1射つ。4人目と5人目を倒したと思われる。


ネイサンは玄関から出てすぐ右を見て一番前の兵士に銃弾を打ち込む。二番目の兵士も顔を出すが待ち構えていたのでネイサンに撃たれた。


敵を撃ち殺し弾倉をリロードしている最中インカムで黒瀬からの連絡が入った。


「後方の5人やった。刀で撫で斬りして返り血を浴びたわそちらに戻る」


「了解,逆襲には気を付けろよ」


ネイサンは部屋の中から周囲を見渡す黒瀬が帰ってくるまで待機した。そんなにはかからなかった。黒い服が漆黒から玄の色のような色付きとなっていた上半身は朱殷色に染まり顔は血の汗のような感じだ黒瀬は顔の血を拭い仕事が終わりに道端で一服した。


「あのバカ狙われたらどうする」


ネイサンは黒瀬を呼び寄せる合図を出した。

その時ネイサンはすぐ気づき200メートル先の狙撃兵を撃った。


「おい道端でタバコ吸うなよ狙われてたぞ」


「俺,不死身だしタバコぐらいすわしてくれよそれにネイサン曹長が俺の背中を守ってくれるって信じてたし」


黒瀬は笑って煙を吸い込みうまそうに吐き出した

「たくーお前はー」

タバコの臭いが部屋の中でも感じる。黒瀬は幸せそうな様子だった。


「あなたたち私のお父さんになんかようなの」


甲高い女性の声が突飛に聞こえた。

黒瀬は刀を鯉口を切りネイサンは安全装置を解除して右手の人差し指の第一関節をトリガーの手前まで置き,臨戦態勢をとった。


その女性の服装はスチールパンクで武装はレバーアクションライフルのようなもの携帯してこちらに向かって銃を向けていた。



瀧と佐々木はスラム街へと向かった。

滝にとっては機械島は第二の故郷と言えるぐらい住んでいた。


「こっちの世界に来たときに機械島に?」

佐々木が質問する。


「そうです。来てすぐこのスラム街へと来ました」

瀧には蘇る懐かしい風景。


「ここは闇市場がありまして安く手に入りますよそれにそれに飯も安い」


佐々木にはこの闇市の飯は粗悪にしか見えなかったそんだけこっちに来た瀧は生きるのに必死だったのだろうかと思う。

「とりあえず俺が知る何でも屋に行くか」

と瀧は先導した。佐々木はただついていく。


周りは今にも栄養失調で餓死しそうな老若男女が道端で座って俯いてる。服はボロボロこの辺の人たちは何を糧に生きているのだろうかと希望というものもなかった。機械島,南部はこうゆうのが裏の本当の南部なのだろうか。


「なぜ闇市が?いつから存在するのだい?」


「結構前からだよずっと昔からそうまぁ深いことは考えないほうがいいよピラミッドと同じで階級社会ってやつさ下のものはこうやってなるし上の奴らは見て見ぬ振り何も変えようとはしないさ自分が楽な暮らしであれば周りはどうでもいいんだろうな」


「まぁパルチザンの情報はここだ」


そこは闇市の中心より外れた酒場である秘密裏にやるならもってこいの場所である。


「警察は闇市の売ってある物資に夢中だ革命やテロを起こすのにもってこいの機会だろう?」


「そうだな」

二人は酒場に入る。


気前のいい店主がそこにはいた。二人は中央の右側のテーブルを陣取った。周りが見やすくそして裏口からの脱出が一番近いところだったからだ。


「あんたら何注文するだい?」と近づいてきた男勝りの女給が寄ってきた。


「とりあえずなんかあったかい食べ物と冷たい飲み物を頼む」

瀧が頼んだ。


「普通に食べていいのかドク?」


「見た感じパルチザンは来てなさそうだし何も頼まないのもね?」


しばらくすると食べ物と飲み物を持ってきたもちろん粗悪な食べ物と飲み物である。佐々木は口に入れるのを躊躇う。


「大丈夫だよゴミやタバコの吸殻は入ってないから」

二人は汁を啜った濃厚でしつ濃くそれに塩分高めの汁だった佐々木が瀧に対して話を切り出す。


「ここのきてすぐ医者を?」


「まぁそうなるねここでまず内科と小児科やって中央で外科医の先生やって国外に出て行ったら戦争に巻き込まれてエラとコンビを組んで,そしたら特務隊と出会ったこんな感じかな佐々木さんとはあの時は会いませんでしたね?」


「みんなはエアボーンして僕は輸送機の操縦任されてたから来れなかった」


「あぁなるほど」


「エラさんとはいつからコンビ組んだんですか?」


「そうですね私が軍医官から戦術軍医になってそのときには大尉に昇進していたから将校でもあるということで身寄りのないエラを選びました。」


「選んだ?」


「はい彼女は戦争で両親を亡くして少女兵になっていました。彼女を初めて見た時はボロボロで自分の血か他人の血わからなくなるぐらい荒んでいました。彼女は助けを呼んでいました。けど誰も助けてはくれなかったのです。しかし私は彼女に同情しました。そしてこの機械島の風景を思い出したんです。私のようにこの世界に来て誰にも助けを求められない彼女を見て何か助けられないかと思いまして」


「佐々木さんはなぜ軍隊に入ったのですか?」


「話は短くなるんだけど、あっちの世界で自衛官やってたし,しかも軍隊しか選べなくて入隊するか息倒れるかの選択だったから迷わず入隊したよ」


「特務隊は希望なんですか?」


「希望だね特務隊を知ったのが第二補強の募集用紙を見たことかな」


「紙にはでっかくパイロット募集って書いてあったからそっからかな」


「そもそも最初は現場組じゃなくてサポート班だったから」


「格上げですか?」


「一応パラシュート降下できるし,特殊訓練も受けたし、そこのところは隊長は高く評価して現場組に入れたんだ」


二人は話をした。そこに息良いよく店のドアを強く開けるものが来た。3人組でガタイがよくマッチョマンという言葉が当てはまるぐらいである。


あの男勝りなウェーターが3人組と仲良く談笑している。

「あれか?」


「多分そう,目合わしたら大変なことになるから気をつけて」


「了」

二人はパルチザンぽい3人組が店から出ていくのを待った。3人組は仲良く話していたが会話の内容は聞き取れなかった。しばらくして,3人組は出て行った。二人も尾行を開始する。


機械島4情報提供

「であんたらは敵なの味方なの?」

スチールパンクの女性はとう。


「敵だったら速攻で頭を撃ち抜いてるよお嬢さん」

と言われて動揺する女性

ネイサンは言った


「銃を向けといて名を名乗らないのか?」


「わかったは私の名前は【ゆい】」


「俺は黒瀬こっちはネイサン銃を下ろしてくれないか女性に対してあまり刃物を向けたくはない」


「わかったわ銃は下ろすわそのかわり質問に答えて」

ゆいは銃を下ろす。


「あなたちは何者なの?」


「西部から来た調査員さ,貴女のお父さんが音信不通になったて依頼が来たから調査しに来たんだ」


「私は依頼なんかしてない誰が依頼したの?」


「お父さんの同僚だ」


「こっちも質問していいか?ゆい」


「どうぞ」


「敵の正体はわかるか?」


「多分正規軍だと思う」


「正規軍だと?!」

ネイサンと黒瀬は驚く。


「ヤッベェ正規軍だってよネイト俺らは捕まるかもしれないゼェ?」


「それはまじでヤベェ,レッドソックスのホーム戦で出来立てのホットドックと冷えたビールを買い忘れるぐらいヤベェ」


「何を言ってるの貴方達?」


話の会話についてこれない【ゆい】


「もしそのよければ一緒にお父さん探してくれる?」


「それはお願い?それとも依頼?」


「じゃあ依頼で」


「依頼料は高いぞ。なぁクロちゃん?」


「支払いの対価はなんだ?ゆい?」


「じゃあ私が持ってる情報と交換ってどう?多分貴方達が知らない情報を持ってるよ」


「よし乗った」


黒瀬とネイサンは【ゆい】と握手を交わした。


「じゃあ私の秘密基地に案内するそこで情報交換ってことでいいよね?」


「異議なし」


「じゃあ私についてきて」


二人は【ゆい】について行った。


ゆいは入り組んだ狭い路地を進んでいく。


二人は当たりはキョロキョロと見渡して置いてかれないようについていく。


「迷子なっちゃうぞこれ大丈夫かゆい?」


「自分の家に帰るのに迷子になることってある?」【ゆい】は強めの口調で言った


「すまない」謝るネイサン

「生まれも育ちもここなのか?」

聞く黒瀬


「そうよでもここら辺はスラム街よりだからあまりきたことはないよ」


「スラム街ってそんなに粗悪なのか?」


「えぇなんでも横行しているわ犯罪,売春,人身売買,警察なんてあてにならないわ全てが腐ってるこの機械島もだからは私は変えたいの革命で」


「君ってもしかしてパルチザン?」

ネイサンが聞く


「みんなはそういうね」


ネイサンと黒瀬の二人は目を合わしてうなずいた。

「西部っていいところなの?」


「住めば都だな亜人達が結構いるが」ネイサンが黒瀬を見た。


「例えば?」


「人に見えて人ではないとか」

黒瀬が言う


「なにそれ変」

ぷくっと【ゆい】が笑った。


「ここが秘密基地よ仲間が何人かいるけど出かけてて今はいないわ」


そこはどこにでもある普通の民家であった。


「あなたたちをここへ呼んだってことは今から一緒にお父さんを救出する作戦に参加してもらうわよ」


「なるほど。で親父さんはどこにいるんだ?」


「機械島総督府」


「って本部じゃねぇか正気か?」


機械島総督府とは機械島を管理,運営する本部であり機械島の心臓部と脳を司っている。


「そこに数人で行くつもりだったのか?アホだな」


「やめとけやめとけ死んじまうぞ」

二人はゆいを止める。


「あなたちが止めたって私たちは行く私のお父さんを悪用に使われたくない助けに行く」


「はぁー好きにしたらいい」


二人は後ろで話した」


「どうするクロッチこのまま見放すのか?」


「いや,しかし総督府はまずいだろ,バレたら軍法会議にかけられて速攻死刑だぞ」


「いや,俺らの作戦は秘密裏だ襲撃したってわからんだろう?」


「あとは佐々木と瀧の合流待ちだろうなそこで決める」

「あ帰ってきた」


ゆいが大きな声で行った


「静かにゆいばれるぞ,ってお前らは誰だ?!」


がたいのいい3人組がやってきた


「まってこの人達は仲間になってくれる、それに私のお父さんの行方を追ってるの」


「仲間だってよネイト」


「まぁいい少しでも多い方がいいからな」

リーダーぽい人が言う


「あっさりだな」

黒瀬が言う。


部屋で話している最中に思いっきり部屋のドアを開けるものがいた。


「そこまでだ手を上げろ」

そこには顔馴染みの佐々木と瀧がいた。


「あ」

佐々木が言った困惑している顔だった。

「おす佐々木とドクター」

黒瀬は手を挙げて言った。

「へぇ?どうゆうこと?」

ゆいが言った。


みんな固まった。まるで時間が止まっているような気がしていた。


「つまり、このレジスタンスに手を貸すのだな黒瀬」

佐々木が言う。


「行方不明者がこの子のお父さんってことだし救出作戦での任務達成には必要不可欠だ」

黒瀬が答える。


「ってどうやって入るんだ厳重なんだぞ特に本部の塔はこの人数で」

瀧が言う


「あぁわかってる機械島にはいくつもの電車なり、地下鉄が通ってる」


その男筋肉マッチョは地下鉄の路線図を机に置き指差しながら説明する深夜、電車が塔の下を通る。終電が通った後,地下の線路を通り目的地まで前進する.


地下には俺らの仲間が印をつけてくれてるそれを辿れば塔に入れるってことよ だが地下にはならず物や化物がいるんだそれの駆除を頼めるか?


「じゃあ俺とネイサンとマッチョマン3人でいいか?」

黒瀬は言う


あぁそれでいい別動隊でゆいとあんたら2人で

行けるか?。


私はここの道全て知り尽くしている任せてくれマッチョマン。

瀧は言う。


実行は夜の12時ちょうど、遅れるなよ解散


西南方面軍司令部廊下


新城は軍靴を鳴らしながら歩いていた。反対方向からせかせかと歩いてくるものがいた。近くに来てようやく誰だかわかった。 


「あれ山口中佐ではありませんか?」

と新城は声をかけた。


山口中佐とは何回か共同で仕事をした仲であったが山口中佐は異世界人の新城に先を越されたことを悔しがってると副官から新城に告げ口をしていた。


「久しぶりですな大佐。随分とお変わりないようで」


「まぁ異世界人だから歳は取らないんで中佐はずいぶんと変わったようで。それに、定年まであと数年らしいが新しい職場は見つけたのかい?」


「私を心配なさらなくて結構ですよそれより貴方の立場が危ういんでは?」

「.......?」


「貴方が飼ってる私兵の特務隊ですよあのまま自由にしてていいんですか?」

と山口は注意するのような言い回しだった。

「どうゆうことだ?」

新城が言う


「常に敵は真正面から向かって来ないですよ」

山口はいい新城の耳元まで近づく。


「味方だって時には敵になるんですよ。私利私欲よりも国の考え方や軍の方針に少しは耳を傾けろ。このままだと時期,国に潰されますよ。

新たな特務隊が出来てからあなたは野心家になられた。だが陸軍は貴方の行動をどうも嫌ってるらしいですよ大佐。気をつけて」

といい山口は廊下を歩いていった。


新城は山口の背中を睨んだが何もせず廊下を歩いた。



夜12時 作戦実行


3人は線路を通り目的地に向かっていた。


「なぜレジスタンスになったんだマッチョマン?」

黒瀬が言う。


「この島と南部に嫌気がさしたんだよ。何をやっても変わらないだったら行動でやるしかねぇって決めたんだ」

マッチョマンは言う。


「だけどなやっても変わらないさ弾圧されて終わりそうやって歴史は繰り返してきたんだ多分今回も...」ネイサンは言う


「やってみなきゃわからねぇだろうあんた。それでもかわらねぇなら誰かがまたやる。そうやって歴史は繰り返すんだろ?」

マッチョマンは言う


「しかしな、これを大衆が正義と思うか悪と思うかで変わってくるぞマッチョマン」


「お前たちはテロ組織として認定されてるそれでもいいのか?これは犯罪になりうることだぞ」


「そんなの関係ねぇ俺は俺の正義を信じている。


悪なのはあの塔にいるお偉いさんたちだ人々は死ぬまで働かせて置いてしまいにはゆいの親父さんまで誘拐するってことだこんなの黙っちゃいられねぇ」


「わかったマッチョマンの正義を義をやってやろ

う」


黒瀬はそういい,ネイサン,マッチョマンとの強い握手を交わし絆を深める。


あと目的地までもう少しだ

マッチョマンが言う


「でもなんか音聞こえる?」

黒瀬が言う


「マッチョマンこれって電車の音だよね?終電のはずなんだよね?...」

ネイサンが言う


「くそ気づかれたか、お前らかばらしたのは?」

マッチョマンが言う


「ばらすわけないだろ,このまま轢き殺させるぞ走れ‼︎‼︎」

黒瀬が言う


3人は走るだがマッチョマンが遅れ始めた。


「あと数十メートルもう少し‼︎‼︎」

黒瀬が叫ぶ


走り,少し広い切り替えポイントを見つけ3人は飛び込んだ暴走列車は3人を通り過ぎ何処かへ行った。


「やり過ごしたか?」

マッチョマンが言う


「だな,しかし敵は気付いてるな」

ネイサンが言う


「こっからが本番だ」

黒瀬は言う,そして抜刀する。ネイサンもうマッチョマンも銃の安全装置から単発へと切り替える。






ゆい,佐々木,瀧,は抜け道や暗渠を通りながら塔へ進む。

「この道であってる?」


佐々木が愚痴をこぼす


「早く急いで佐々木さん」


「弾薬,だんのう,銃剣,TNT爆薬,小銃,拳銃,ポーチ,弾帯,携帯無線機,防弾チョッキ,暗視装置つき双眼鏡,水筒,救急品キット,手榴弾,発煙筒,スタングレネードこんなに持ってるんのに急げって」


「佐々木さん私が持ちましょうか?」

瀧が近寄る。


「ドクターだって持ってるでしょうがでもこれは要らない」

佐々木は救急品を渡す。


「あそこが塔の施設に行く抜け穴よ」


「距離は数百メートルぐらいか」

佐々木は双眼鏡で当たりを見渡す。


「警戒員はいないな,おいあれはなんだ?」

佐々木が言う。2人は佐々木が指した方を見る


それは大型の荷台にシートで隠されて正体は分からなかった

「塔には何があるんだゆい」


「多分隠したい物そして私のお父さん」


「助けよう君のお父さんを」

瀧はそう言う


そして塔の周辺に響き渡るサイレン音

「侵入したな黒瀬達,我々も行くぞ」


3人は抜け穴を通り,塔へ侵入する。



敵を斬り,敵を撃ち,殺す,それでも敵は減らない。

「なんだこの雑魚ども死ね」


黒瀬は刀を振り弾をすり抜けるように敵に近づき

突いたり斬ったりして急所を狙う。黒い服は段々と返り血を浴び赤色へと変色していく。


「前に行きすぎたクロちゃん,それ以上先に行ったら援護できない」


ネイサンはm203グレーネードランチャーの40ミリ擲弾を撃ち上の階にいる敵を吹き飛ばした。


「あそこだあの階段をのぼれ」

マッチョマンさして言う。


敵は3人を殺しに来るがこの地下に住んでる化物も血の臭いに反応してやってきた。


化物は敵を攻撃し始めた。敵は混乱状態に陥り,まともに制圧的な攻撃はできなくなっている


混乱している隙をついて3人は突破し階段を登り始めた。

「この階段何段あんだ馬鹿野郎」

黒瀬が言う


不死身の黒瀬やNavy SEALsのネイサンさえ息が絶え絶えになる。


「クソッまだか」

ネイサンが言う


ネイサンのヘルメットから汗が滴り落ちてくる。


階段を上り終わると,厳重な扉があった。


「扉開けるから少し待ってろ」

マッチョマンが解除する。


「少し時間がかかりそうだ」

マッチョマンが言う


階段をつたって化物が登ってきていた。

「早くしろ化物が来てるぞ」

mp7を取り出し黒瀬はそう言う。

皮膚が分厚いのか弾を弾いてるのかは分からないが


4.6x30mm弾や5.56x45mm弾を喰らってもびくともしない3人に近づいてくる。

「マッチョマン!!!!早く!!!!」


黒瀬とネイサンは後ろを向いて絶望感な表情でそう叫んだ。

扉は開いた。3人はすぐさま扉の向こうへ走り扉を閉め鍵をかけた。


「間一髪危なかった。」

マッチョマンが言う


3人は息が上がりながらもファーストバンプをした。絆が深まる一瞬の静寂が起きた。

「ゆい達が待ってる行こう」

3人はエレベーターに乗り、塔の受付場に向かった


ゆい達3人は受付場についていた後はマッチョマン達3人を待つことになった。


「集合場所間違えてないよなぁ?」

佐々木が言う


「ここであってる この上は階段なくてあのエレベーターでしか行けないの」

ゆいが言う 


ゆいが指した,そのエレベータードアをこじ開ける音が聞こえる。


ドアは破られそこには返り血まみれの3人がいた。

「着いた」

黒瀬が言う


「貴方達そのエレベーター乗ってきたの?」

ゆいが言う


「あぁそうだ,この階に着いたんだが開かなくてな」黒瀬が言う


「大丈夫だエレベーターの他に階段があったはず階段を上り終えると外に出てまた階段を上ると最上階の非常口に繋がってる」

マッチョマンが言う。

「よし行こう」


ゆいが先頭を切っていく。


「敵がきた」

瀧が言う。


上の階からゾロゾロと敵が来るゆい達を囲むような形で銃口を向けた。


「大人しく投降しなさい」

敵の誰かが言った。


「俺とネイサンで露払いをする後は先行け」

佐々木が言う


「いいぜ佐々木」

先制攻撃する2人に敵は驚く,数で圧倒していると言うのに2人だけでかかってくる。


その隙に残った4人は階段を駆け上がる。

「また階段かよざけんな」

黒瀬は愚痴を言う。


4人を追うような形で後ろから追ってきたやつを黒瀬は斬る,撃ってくる敵をマッチョマンが撃つ

流れ作業で単純な作業となった。





非常口から外へ出た。屋上であるがまだ上がある

ゆいのお父さんもそこにいる。そう信じている。

「おつかれさん野蛮なレジスタンス達」


どこからともなく聞こえる男性の声。

「誰だ!?」

マッチョマンが言う


「私はこの機械島の責任者,半田総督である」


「今更になって謝罪か?お前を公衆の面前で公開処刑するまで許さんからな」

マッチョマンが言う


「ははぁ面白いな筋骨隆々の男よ。残念だが処刑されるのは君達だ」


「君たちは深く関わりすぎたんだ。本当の機械島の利用価値って物をな」


「どうゆうことだ」


「レジスタンス達は知らなかったようだなお前らに安い賃金で働かしてた理由なんて産業のためなんかじゃない。誤魔化しさ,本当はなぁそこの女の子の親父【博士】のために作った研究施設なんだよ」


「なんだと俺らは意味なく働いていたのか?」


マッチョマンが言うゆいは混乱する。


「利益といえばお前らが稼いだしょうもないお金で全て研究材料として使わせてもらった」


「全て君の博士のためなんだよ」


「子供や死んでいった大人達は無駄死にってことか?」

マッチョマンが言う。


「いや全然ありがたくご遺体は使わせてもらったよ研究のために強化人間すなわちこの世界に新しい人間を作るためにな,この世界を支配するのは人ではく異世界人でもなく神が作りし本当の人間をそうお父さんは野望を抱え必死になって研究したってゆうのに、その娘ときたら博士の研究を邪魔するのかい?」


ゆいはしゃがみしまいすすり鳴き声さえ聞こえる

黒瀬はそれを見て我慢できなくなってしまう。

「おい半田」


「なんだね黒いふくをきたきみ」


「お前らの研究なんてどうでもいいんだよゆいの親父に合わせてやれよそれで俺の仕事は終わりなんだよ余計な仕事を増やすんじゃねえーよそれと後顔を出したらどうだ」


「そうですかなら仕事を増やしてあげましょう,これで貴方達も終わりです」


ヘリに吊るされた巨大な二足ロボットが上空に出現した。ヘリから切り離され,屋上に着地するロボット


「これは機械島のロボット技術と博士の超絶なエネルギー源で作った戦闘機械です」


身長10メートルはあるだろうか,武装は機関銃を備え,ミサイルも完備し,弾も弾く合金製であるだろうか。


「では機械人形あのレジスタンスを倒しなさい」

放送が切れる。


「どうする?黒瀬?」


「戦うしかないっしょマッチョマン達は下がってて」


「気を付けろ黒瀬相手は機械だもしやられたらその都度,僕が回復してあげるから」


「サンキュードク」


黒瀬は抜刀する。

「よしいっちょやるか」



黒瀬はロボットに対してかすり傷程度もダメージを与えられていなかった。それに対して黒瀬は傷を負うばかり,不死身の黒瀬だが限界もある。


黒瀬は打開策を考えながら戦うが、何一つとして傷を与えられてなかった。このままだと自分が死んでしまうではないかと不死身の黒瀬は戦ってる最中考え始めた。


気を逸らした瞬間ロボットの右ストレートが黒瀬に直撃する。黒瀬の体は骨と内臓が破裂した痛みを感じて黒瀬は意識を失ってしまった。


「死ぬな黒瀬」

瀧が危険を顧みず黒瀬に近づいて黒瀬を治療する。瀧は血療という,瀧の血か輸血などの血で治療する謎の力を持っていってそれで治療し始めた。


黒瀬の出血や骨折などがみるみるうちに治るが瀧は自分の血を使ったため出血性ショック死する限界まで到達していた。


「よしもういいぞドクター」  

黒瀬は立ち上がる。さっきの怪我は嘘のように回復しているが黒瀬自身まだ痛みはあるようだった。瀧はその場で倒れる。ゆいとマッチョマンが回収した。


「よし第二ラウンドだロボットめ」

黒瀬は妖刀を取り再度戦う姿勢ファイティングポーズをとる。


するとヘリの音が聞こえた。音から察するに近くでホバリングしているように聞こえる。


瞬間,ロボットに弾丸が撃ち込まれた。


「50口径でもはじくか、関節部分を狙えジャック」


「了解」

uh60に乗っているのはb班のトムとジャックである。

「やってくれジャック」

黒瀬が言う。


ジャックはドアガンから12.7ミリを弾をロボットの左膝関節部に対して3発撃ち込む。


「三発とも同一弾痕」

トムがジャックに報告する。


人間の膝の痛みのように感じでロボットは右膝を立ててしゃがんだ。


その隙にトムもロボットの頭に対してsr25で撃つ。ロボットはuh60に対して添え付けの機関銃で応戦した。


uh60は一旦距離を離す。佐々木とネイサンも黒瀬達に合流した。


「なんだあのロボット」

ネイサンが言う。


「ネイサンまだ擲弾はあるか?」

黒瀬が質問する


「あるぜ黒瀬!ぶち込んでやるぜ」

ネイサンが言う


「俺も手榴弾であいつをぶっ倒す」

佐々木が言う


「あのロボットを倒すぞ」


「俺と佐々木で擲弾と手榴弾をあのデカブツに撃ち込む,弾着したら黒瀬後は頼んだぞ」


ネイサンは黒瀬に指示する。

「よし行くぞ佐々木」


「おうよ」

佐々木は出来るだけ近くネイサンは照準を合わす。ロボットも2人の行動は見逃さないくて2人に機関銃の照準を合わす。

「もう投げるぞー!!」


佐々木はロボットに手榴弾を投げた。

ネイサンも擲弾を発射した。


ランチャーの発射音が聞こえ弾着音が聞こえた瞬間,黒瀬は爆煙の中ロボットに対して突っ込んでいく。ロボットの膝を利用して,高く飛んだ。


そしてロボットの頭より飛んで黒瀬は掛け声と共にロボットの首を切り落とした。接続部分斬られたことにより落下し,倒したことと勝利したことの嬉しみの感情黒瀬の心の中に込み上げた。そして叫んだ。まるで獣の雄叫びような声だった。

「よし後は総督だけだ」

黒瀬は言う。塔の天辺に向かう。

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