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Until We Meet Again〜運命の赤い糸〜

親が今まで見た中で1番好きだっていっているタイのBLドラマです。かなり面白いって話を聞いていたんですが観る時間が取れてなくて、その話をして実家に帰ったら永遠と観させられました。

いやまじで強引な母親ですよね。ありがとうございます。

《基本情報》

【あらすじ】

大学に入学したパームは、友達になったティームとマナウに誘われ、水泳部の入部テストを見学することに。しかし、水泳部のキャプテンであるディーンを見た瞬間、胸が締めつけられる感覚に襲われたパーム。ディーンの存在が気になるも、彼と会うのを怖がっていた。一方、ディーンは水泳部の入部テストの見学に来ていたパームを見て、理由も分からず目頭を熱くする。

（U-nextより引用）

【登場キャラ】

☆パーム

役者 ナタット・シリポントーン（フルーク）

不思議な夢を見続ける大学1年生。タイの伝統菓子を作るのが得意で大学では料理研究部に所属する。

ずっと夢の中の相手に片想いをしていて、その相手を探していた。大学の先輩であるディーンを見た瞬間にその相手だと確信した。

有志による検証ではぜん17話の中で200回以上「P'ディーン（訳:ディーン先輩）」と言っていたらしい。

☆ディーン

役者 ティティワット・リトプラサート（オーム）

昔から誰かをずっと探している大学3年生。水泳部の部長をしていて大会で成績を残すほどの優秀な選手である。

パームを見た瞬間に探していた相手だと確信し、アプローチをかけ始める。

冗談を言わない真面目な性格だけど不器用で家族仲はあまり良くない。

☆イン

役者 カッサモンナット・ナームウィロート（アース）

パームの前世。

何事にもポジティブで同性愛に厳しい30年前の社会においても愛で乗り越えられると思っていた。何事にも上手く対応できるが料理が壊滅的に苦手で、インスタントラーメンですら上手に作れない。

目の前でコーンが自殺したことにショックを受け、コーンの命を奪った拳銃を手に取って自身のこめかみを撃ち抜いた。

☆コーン

役者 ノッパカーオ・デーチャーパッタナクン（カオ）

ディーンの前世。

マフィアの息子であり三人兄弟の長男。人嫌いで誰とも関わろうとしていなかったがインに告白され、その姿に触れたことで少しずつ心を許していく。

マフィアの仕事を継ぐのは嫌だが警察官になりたい弟に継がせる訳にはいかず、しかも男との交際は反対される。

親に無理やり引き剥がされそうになった際、親が所持していた拳銃を奪い取り、インと互いの父親の前でこめかみを撃ち抜いて死んだ。

☆ティーム

役者 ウォルート・チャワリットルティウォン（プレーム）

パームと同じ大学1年生であり、大切な友達。いつも空腹でポテトチップスが大好き。パームの料理を食べた瞬間ファンになり、朝ごはんを作ってもらったり練習後の軽食を作ってもらったりしている。

ディーンと同じ水泳部に所属している。

☆マナウ

役者 サマンサ・メラニー・コーツ（サミー）

パームと同じ大学1年生であり、大切な友達。

きれいになる為に頻繁に化粧直しをする夢追いガチの腐女子。パームに合う恋人はディーンだと見初め、2人の恋を大っぴらに応援している。

ディーンの妹（デル）と同じ演劇部に所属している。

《作品の感想》

【満足度】

☆☆☆☆☆

・過去に結ばれなかった2人の再開

30年前のタイは今とは違ってLGBTにかなり厳しい時代で、そんな時代に恋に落ちた2人が結ばれることなく自殺をしてしまった。

そんな2人が断片的に記憶を持って生まれ変わり再開するというもう最高に好きです。しかもかなり綿密に練られて作られているので何度も見返したくなります。

【個人的にこんな人にオススメ】

・前世の絡む2人の恋愛

・友情も恋愛もしっかり観たい

・ほとんど嫌な性格なキャラがいない

【良かった点】

・もはやただのBLドラマではない

現世と前世が絡む複雑な物語であり、赤い糸で結ばれた2人、パームとディーン。しかし2人の中で前世の記憶は違う意味を持つのです。ディーンの前世であるコーンは恋人の前で全てを諦めて自殺しました。つまりパームの前世であるインはその姿をしっかりと記憶しているのです。つまりパームにとって前世の記憶は何より知りたくないと思えるものなのです。

また、前世で恋人同士だったから今も好きなのか前世など関係なく好きなのか分からなくなってしまう時期もありました。

・BL関係無しに良いストーリー

この物語は『同性愛を否定された前世のによって現世の2人が出会い、悩み苦しむ』ものなので前世はBLである必要がありますが現世ではBLでなくとも同じ苦しみを味わう可能性があります。パームもディーンも男同士だからという葛藤は（前世の記憶がはっきりしない状態でも）微塵もなく例え男女であったとしてと同じ結末を迎えているだろうと思います。

BLだから観たドラマではありますがBLでなくともこの物語が成立するのは本当に素晴らしいと思いました。

・タイの伝統菓子が沢山出てくる。

第1話目からカノム・ルームグルーン（カノムはお菓子って意味）という伝統菓子が出てくるのですが本当に食べたくなるほど美味しそうです。特にメインキャラであるパームは伝統菓子作りが得意って設定ゆえに料理もよく作ります。お腹が空いている時に見たらぐぅぐぅ鳴りますよw

・張り巡らされている伏線がちゃんと回収される

あからさまな伏線からちょっとしたことまで描かれているもののほとんどに意味をもたらしていたのが本当にすごいと思いました。

・性格の悪い奴がほぼ居ない

私が見ている中で性格の悪いキャラはたった3人で、

☆パームの前世（イン）の父親

☆ディーンの前世（コーン）の父親

☆ディーンと付き合う前のパームに迫ってきた演劇部の部長、アレックス先輩

です。

しかも父親2人も息子が死んだ後に色々考えて心を入れ替えた描写がありますし、アレックス先輩もディーンがパームの恋人になったらアプローチを辞めました。

本当にいい人しかいないです。

・LIKEとLOVEの関係性を見せてくれる

恋愛関係にあるパームとディーンが詳しく描かれるのは当然として友人関係であるパームとティーム、マナウ、そして後に友人グループに加わるディーンの妹デルとの絡みもちゃんと描かれているのがいいと思いました。

BLドラマだと女の子がメインキャラ出ないことも多いですがマナウ、デルというかわいい女の子を出しつつそちらにも（若干強引な感じはあったけど）恋人相手を結びつけるのは見ていて楽しかったです。

【どちらともいえない点】

・吹替えされていない

最近、タイ語を勉強し始めたので私としては利点ですがやはり吹替えされていないと視聴は大変かなって気がします。

・他のドラマのキャストがサブで多数出てくる。

撮影しているスタッフさん達が『Love by Chance』というドラマのスタッフと同じらしく、そちらで出ていた役者さんたちもサブキャラとして出てきます。しかもメインキャラに絡んでくるような形で。

そのために『その役者さんが好き！』という方には別の面が見られるのでいい面だと思いますが私みたいに『キャラとして好き！』という方だとどうしても違和感があったり、複雑な気持ちになるかもしれません。

【惜しい点】

・サブキャラの掘り下げは本当に少ない

コーンとイン、ディーンとパームの関係性を深く描いているが為にその他でできたカップルなどはおざなりにされている部分があります。

既にスピンオフでメインキャラになることが確定しているウィン（水泳部副部長）とティームは描写不足ではありますがなんとなく距離が近いな、付き合ってるのかな？みたいな描写はあります。

しかし女の子であるマナウとデルは本当になぜ付き合う！？みたいな感じでリアルに「はあ！？」と声が出ました。だってマナウは劇中での出会い3回目で付き合ってましたし、デルなんてそんな雰囲気になる描写ZEROで付き合ってるんですよ？意味わかんなくないですか。

スピンオフ作品で掘り下げられるのかもしれませんがやはりもう少し描いてほしいな、とは思いました。

【推しエピソード】

・1話

もう最初から良いです。パームの夢としてコーンとインのシーンから始まるために設定を知っていないと少し混乱するかもしれませんが、最初からクライマックスと言った具合に物語に惹き込まれるためにここで好きになること間違いなし！

・16話、17話

物語が急展開していき、収束します。超ネタバレになるために言えることがほとんど無いのですがとにかくパームがヤバい。

ディーンはコーンの記憶を長期にわたって受け入れていたために自然と折り合いをつけられたのですがパームはディーンと出会ってからの1年にも満たない時間の中でインの記憶が目覚めました。

そしてその違いが謙虚に現れて……！

《まとめ》

最高に面白くてやめ時を見失ってしまうのでまとまった時間をとって一気に観るのがオススメですね。

特に物語の後半部分はどうしても先が気になってしまうために「あと1話……せめて半分くらい……」となってるうちに最終回まで見ている可能性があります。

面白さは約束いたしますので是非ご覧ください！