七 大焦熱地獄
さらに、続く大七階層、〝大焦熱地獄〟では……。
「――熱つっっ! む、無理です! これ以上近づいたら、わたしも焼き豚になります!」
もう入口からしてグリルオーブンのような熱風がごうごうと吹きつけて来るので、もうそれ以上前に進むことができなかった。
「ああ! 暑さは叫喚地獄の10倍だからな!」
「ま、ここはこれまで同様の罪プラス〝犯持戒人〟――即ち〝尼を犯す〟罪という今の世にはそぐわねえ入獄条件のとこだ。最近じゃほとんど新しい入獄者もいねえし、ここはパスしよう!」
自身も腕で顔を覆いながら大声を張り上げる牛頭馬頭さんの言う通り、この地獄は現代の社会情勢とあまり合っていないようだし、何よりも命の危険を感じるその暑さにわたし達は素通りすることに決めた。
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