ステージ2〜それぞれの運命と出会い

☆1R》見下ろす者

 ここはこの大陸の南の辺境の地にある、かつてビルドバーストと言われていた場所だ。


 あれからタツキは、ひたすら西へと向かっていた。


「ふぅ〜。ここまで来れば、あと少しだ!記憶が正しければ、この先に草原があるはずなんだが」


 ゴツゴツした岩の上をタツキは歩み進んでいる。


「それにしても……ここまで酷いとはな。ちゃんと管理がされていないせいで、かなり荒れ果てている」


 タツキは色々な事を考えながら歩いている。


 すると、突き刺さるような鋭い視線を感知し、タツキは身構えた。


 そしてタツキは警戒しながら、周囲の岩や岩陰など隅々まで見渡してみた。


(いったい何処から?)


 タツキはそう思いながら、自分の持ている感覚をフルに研ぎ澄ました。


 そして、タツキはその者が何処にいるのか探っている。


 すると、タツキの後ろの大岩の上に1人の男が現れた。


「ほう、これは面白い!それにいい反応だ。しかし、お前はヒューマンのようだが、ここで何をしている?」


 その男はそう問いかけ、大岩の上からタツキを見下ろしている。


 そう問われタツキは、瞬時に声のする方を向き、大岩の上にいる男を見上げた。


 そして、その男を見たタツキは心の中で驚いていた。


(おいおい!まさかアイツの子孫なのか?……いや、ここにいるはずがない。だがこの雰囲気は間違いなく……。それよりこの問いに、どう答えたらいい?)


 タツキはどう答えたらいいか思考を巡らせていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る