寓話的性質を含む愉快な悲劇

まるで人形遊びをした子どもの頃のような、自分にだけ演じられる空想的世界観であり、とても愉快なのに、タイトル通り、悲劇として展開される物語。

それぞれの主張によって、愛の破綻がもたらされるが、それによって各々の違いが失われ、等しく破片になる様には、寓話的性質も見受けられ、
先述したような懐かしさと、現在進行形による没入感、そして真理とも言える事象を諭す先人的過去性という様々な魅力を持つ作品である。