第37話 叛乱

 後世では実在を疑問視され、架空の人物ではないかと言われているリリー・ミール・サリヴァンが帝都を放逐され、再び舞い戻るまでの短い期間に起きた内乱を、巡礼の変と呼ぶ。



 秋が深まりをみせるころに、それは始まった。

 水晶宮が慌ただしくなったのは、その日の午後からである。

 不正を行っていた官吏の多くが斬首の刑に処されていた。

 ジーン率いる騎士により身柄を拘束された男は、何か叫ぼうとしたがその前に首を斬り落とされた。


『ほほほほ、腐り果てた帝国の大掃除じゃ』


 離世の間に引き篭もっていたはずの、されこうべの貴婦人が僕(しもべ)を連れて練り歩く。

 この大掃除は大げさなパフォーマンスに過ぎない。

 首を落とされている者共は見せしめに選ばれた生贄である。もっと大きく深い闇にある勢力は、事前に帝都を放逐されている。


『水晶宮の大掃除が終われば、次は諸国の不埒な貴族を討ち取ろうではないか。我らは始祖皇帝に倣い覇業を為さんとするぞ』


 血の匂いの充満する中で、配下の者共により後任の人事が告げられている。

 齊天后マフをはじめとした勢力は、都合の良い悪いに関わらず能力のみで人選を行っていた。

 新たな夜明けか、それとも帝国を覆う影となるか。大乱の始まりである。



 玉座におわすラファリア皇帝陛下は、目を瞑り漏れ聞こえる悲鳴に耐えていた。

 齊天后のしていることは、全てが己のやろうとしたことだ。

 その思いが、ラファリア皇帝を玉座に縛る。

 地獄に堕ち、二度目の生を受けてからは、全ては流れるままでよいと考えていた。しかし、それは逃避であったのだろう。

 自らのやろうとしていたことをやってのける彼らは、どれほどに輝かしいか。

 呪いの言葉を吐いて自刃する者、助命を願い泣く者、未来の栄光を夢見る者、絶望と欲望の坩堝である。


「失敗したな」


 転がる石を止めることはできなかった。

 どのみち、いつかこれをやらねば帝国は持たなかった。

 天下泰平の世は、経済によってのみ支えられる。敵もいなければ、拡大できる領地もないままに太平を貪れば、いつかはこうなる。それを自らの手で行うか、あの者たちによって行わせるか。

 ラファリア皇帝陛下にはそれを決める義務があった。しかし、手をこまねいている間にその時は過ぎ去っている。


「皇帝陛下、文が届いております」


 年老いた侍従が運ぶ文を手に取る。

 書状の封蝋にはサリヴァン侯爵家の印。


「これは」


 開けば、達筆とはいえない文字が走っている。



 左手で記しているため、汚い字であることをお許し下さい。

 帝都の惨状を知り申した。陛下のために軍勢を揃えております。

 旗印となり、御身ご自身において帝都をお救いになられませ。

 案内は我が配下にお任せください。



 簡素な手紙である。そして、あまりにも無礼な書面でもあった。


「生きて、いてくれたか」


「皇帝陛下、厠に参られた際にお連れ致します。……お嬢様は、首に縄をつけてでも、との仰せでしたが、いかがされます」


 侍従に化けた細作らしき男もまた無礼。ここで死ぬか着いてくるか選べと言っている。


「その前に、父上にお会いする」


 侍従は頷いて、臣下の中に紛れ込んでいく。



 シャルロッテと先帝陛下、ディートリンデ様に黄泉帰った皇子は自室に軟禁を余儀なくされていた。

 齊天后曰く、傷つけることは無いとのことで厳重な警戒のもとで保護されているのだが、喧騒は漏れ聞こえてくる。

 天真爛漫といった様子を表面上保っているディートリンデ姫様も、先帝陛下と父君に寄り添って不安げにしていた。

 シャルロッテは茶を入れているが、ポットを持つ手が震えている。

 何もできないということは、無力というものは、余りにも辛い。もしも、力があれば、剣でもいい、魔術でもいい、権力でもいい、なんでもいいから、こんな時に役立つ力が欲しい。

 その思いは、誰にも叶えることはできない。

 人の世は、獣の世である。どれほど取り繕ったところで、力のみが全てだ。

 渡世人は暴力で、庶民は財力で、騎士は家柄で、貴族は政治力で、形を変えた力だけがものを言う。


「面会に参った」


 よく通る声と共に、扉が開かれた。

 ラファリア皇帝陛下と数人の供である。この緊急時故に、皇帝陛下にすら護衛はつけられていなかった。水晶宮詰の騎士は、不穏な動きあれば取り押さえよと命じられている。


「おお、ラファリアか。何用じゃ」


 先帝陛下もまた、威厳ある声で出迎える。このような時であっても、平時と変わらぬ堂々とした声であった。


「父上、禅譲ぜんじょうに至る上でのご無礼、今更ながらに詫びを申したい」


 ラファリア皇帝にとって、この父親は特別な存在である。この男が手を付けた侍女を母として産まれたのだ。過去には恨み、憎しみがある。二度目の生においては、関心すらなかった。


「ラファリアよ、どのような腹積もりであるか」


 先帝陛下にも罪悪感があった。

 黄泉帰った皇子、愛する息子がいる今となっては、駒としてしか見ていなかった子供たちに、忸怩たる思いがある。野心に満ちていたラファリアを知るからこそ、帝位を顧みなかった自身の罪が分かるのだ。


「私の意志で、あなたを斬るべきでありました。世捨て人を気取ったことが、齊天后やジーン・バニアスの暴挙を許したのでしょう。父上、私は責任を取りに行きます」


 子はいつか親を追い越す。

 手の中の雛として愛した皇子もまた、ラファリアに、歳の離れた弟に慈愛に満ちた眼差しを向けていた。


「そうか。儂は、皇帝としても、父親としても……。サリヴァンの所か」


 最後まで父親としての言葉は向けられない。だが、それでよい。今更、親子として語らう間柄でもない。


「賊軍の旗印となりましょう」


 先帝陛下は臣下として片膝をついた。


「皇帝陛下、シャルロッテをお連れ下さい。この娘、リリーの友にございます」


 先帝陛下はシャルロッテを案じるような言葉で、彼女を差し出した。そこには、齊天后への盾として、囮にもなるという打算がある。


「えっ、先帝陛下」


「辛い役目じゃが、頼むぞ。シャルロッテや」


 罪もない娘を戦火に晒さねばならない。

 こんなものが皇帝である。こんなものが帝国の頂点である。血塗られた貴種の道である。


「行こうか、細作よ」


 言えば、護衛の騎士が音もなく倒されている。

 老いた侍従に化けた細作が一人、そして騎士の姿をした伊達男が一人。騎士は細作が本業ではないらしく、片手斧を手にしていた。


「お連れ致します。一人増えやしたが、お嬢様のお友達とあれば致し方ありませんな」


 老人の姿をしているが、声は若い。それすらも作ったものかもしれないが、ラファリア皇帝は少し楽しい気持ちになった。

 何はともあれ、まずは帝都からの脱出が先だ。



 水晶宮には多くの隠し通路がある。

 始祖皇帝の秘密の地下通路は民にまで流布した噂話で、都市伝説として語られるものだが、実際にそれはあった。

 水晶宮の渡り廊下を進んだところにある厠にも隠し扉がある。

 あと少しというところで、立ちはだかる影が一つ。


「皇帝陛下、どちらに往かれます」


 ラファリア皇帝陛下も、今日この日は不遜な物言いにも慣れてきたところだ。

 無礼な物言いは齊天后の懐刀、斬鉄五人殺しのカリラである。


「厠へ行くのが分からぬか」


「どうにも腹が重たい様子。主命である、多少痛くはしますが、殺しはせぬ」


「不敬であるぞ」


「堅苦しいのは苦手でして、ご容赦頂きたい」


 カリラは言いながら、佩いていた片手剣を抜いた。

 ごくりと、ラファリア皇帝は息を呑んだ。多少は心得のある彼にも分かる。勝てる見込みが見当たらない。

 頼りの細作もまた、その威容に呑まれていた。


「喝ッ」


 声と共に、新たな者が現れる。新たに現れたのもまた女であった。

 女の放つ気合の声で、固まっていた男たちの身体が緩んだ。

 その女はみすぼらしい風体をしていた。白い合羽で全身を覆い、ねじくれた鉄棒の如きオーク戦杖を手にした女であった。

 水晶宮には立ち入れるはずもないような出で立ちである。


「ほう、これほどの者がいるとは」


 カリラの声は、どこか上気していた。


「噂に名高きカリラ殿か。私は贖罪のシャザと申す者。足止めをさせて頂く」


 一目で分かる。猟犬になるような女ではない。


「細作働きをするようには見えないね」


「そちらの飼っておられる吸血鬼に用があり、助成しております」


「……寝返れば、あの程度の首は手に入るのではないか」


「他に義理もございますゆえ


 シャザは戦杖を突きの形で構えた。

 ラファリア皇帝たちは先を急ぐ。カリラはそれを見過ごさざるを得ない。


「行かせてくれましたか」


「そちら相手に余所見よそみはできんよ。一人で来るべきではなかったかな」


 カリラの呼吸が変わる。


「カリラ殿、あなたは人に見えない」


「シャザというたな。お前も人には見えんよ」


「ふふふ」


「ははは」


 動いたのは二人同時。

 戦杖と剣の一閃は互いに交差し、互いの皮膚を浅く削った。

 必殺であった。互いに必殺の一撃を繰り出して、それは同じ結果をもたらした。


「ス・ズィギの業か」


「カリ=ラの息吹ですわね」


 腹の奥に熱いものが燃える。

 これほどの相手がいた。一合でこれなら、どれほどの戦いとなるか。


「これまでですね」


 シャザが言う。

 衛士たちの足音が聞こえてくる。


「逃がすと思うか?」


「あなたの相手はリリーがすることになるでしょう。退散させて頂きます」


 シャザが手を振って煙玉を投げた。

 カリラは斬りこむが、斬ったのはシャザの着ていた合羽だけである。


「もう少しやりたかったが、仕方ないか」


 思いの外、先ほど斬られた傷が痛む。浅いというのに、痛みを残していった。それに、異様な気配が他にあるのも確かだ。シャザと比べれば雑魚ではあるが、見過ごせるものではない。

 ブウウゥゥと、大きな蟲の羽音が聞こえる。


「次は、バケモノか」


 空を飛び廻る人面鳥が、人型の蟲に斬られて落ちた。

 妖精の操る甲殻戦鬼である。






 隠し扉を幾つも抜けて、出るのは教会の大聖堂である。

 ラファリア皇帝陛下は僧の衣服に着替え、シャルロッテも町娘の服装に変えた。細作も同様に、旅商人のような出で立ちとなり、騎士はその用心棒といった風体に戻っている。


「こちらからお出になられるとよい」


 司祭長であるリュリュの案内で、裏口から外に出る。


「恩に着るぞ」


「……さて、なんのことでしょうか。行商が上手くいきますよう祈っておきます」


 リュリュは口角を吊り上げて、聖職者にあるまじき狡猾な笑みを浮かべて去っていく。齊天后に与したことを不問にしろということだろう。

 帝都の空を舞う人面鳥の数が少ないこと以外は、いたって平穏に見えた。しかし、それは見せかけの平穏でしかない。

 大門を突破できるか否かが勝負の分かれ目だ。


「さてと、それじゃあ行きますか」


 門につけていた粗末な馬車に乗りこみ、ゆっくりと帝都を往く。

 誰もが無言であった。

 細作と傭兵らしき男は軽口を叩いているが、それは不自然に見えないための会話で、中身のあるものではない。

 ラファリア皇帝は生きた心地がしなかったが、大門で手形を見せるところまで、何事も問題なく進んでいた。

 馬車が帝都の外に出る。

 安堵の息を吐き、外の空気を吸い込んだ。


「ここが、外か」


 ラファリア皇帝陛下は、馬車の荷台から遠ざかる帝都を見つめる。

 長く生きたつもりだが、外に出たことは一度もなかった。あの城壁と水晶宮の外にこんなにも長い道がある。延々と続き、先の見えない世界があるのだ。

 こんな時だというのに、それに気付くと愉快であった。


「ははは、そうか、最初から道はあったか」


 愚か者は俺であったな、と思った。

 その時、太陽にかげりが。


『見つけたっ。見つけた見つけた見つけた。シャルロッテを返せっ』


 甲高い声と共に、空から奇怪な人型が降りてくる。

 それは、人の形をした蟲である。手に剣を持った蟲の戦士、甲殻戦鬼と、伝説に語られる妖精であった。


「ちっ、ここまできやがったか。ウド、飛ばせ」


 と、伊達男が声を上げた。


「お任せあれ」


 ウドと呼ばれた細作もまた、馬に鞭を打つ。

 駆けだした馬車は激しく揺れた。


「あれはなんだ」


 皇帝の問いには、細作が答えた。


「お嬢様を付け狙う化物でございますよ。舌を噛みますんで、口は閉じておいて下せぇ」


 空を飛ぶ甲殻戦鬼に、細作は棒手裏剣を放つ。そして、伊達男も隠していた石弓を撃つが、馬車で走りながらでは分が悪すぎる。

 戦いはすぐに転機を迎えた。

 馬がやられたため、伊達男が皇帝を、細作がシャルロッテを抱いて馬車から飛び降りたのだ。


『返せっ。シャルロッテがいないと話が始まらない』


 周囲を取り囲む甲殻戦鬼。そして、雷光をまとう妖精が現れる。

 妖精は侍女にしか注意を向けていない。ならば、差し出せば皇帝陛下は見逃されるかもしれない。


「妖精よ、その女は俺の婚約者の友達だ。手は出すな」


『お前もお話と違いすぎる。もういらない。皇子はたくさんいる』


「話が通じないタイプだな、お前」


 伊達男は馬車から飛び降りたばかりだというのに、軽口を飛ばしながら何事もなかったかのように立ち上がる。その瞳には赤い輝きがあった。それだけで、人ではないと知れる。

 聖銀の手斧を投擲するも、それは妖精の纏う雷によって弾き落とされる。


「妖精さんっ、わたしがいくから、みんなには手を出さないで」


 シャルロッテが叫んだ。

 細作が庇ったとはいえ、地を転がって擦り傷だらけの少女は、きっ、と妖精を睨みつけている。


『ああ、シャルロッテ。お前だけは、お話のまま。とても嬉しい。これで、これで、アメントリルとの約束が果たせる』


「させんよ、頭の腐った化物め」


 突如として現れた新たな女の声は、シャルロッテのよく知るものだった。


「アメリちゃん」


ぜよっ」


 虚空を引き裂いて現れたアメリが叫べば、甲殻戦記たちは見えない力に握りつぶされるようにして、爆ぜた。虫の体液が飛び散る。


「シャルロッテ、もう大丈夫じゃ。妾が来たからにはな」


『マフっ、お前はアメントリルの仲間だったのに。もう、謝ったって許してあげないッ』


「利用されたことにも気づかん化物めが」


『お前なんか、死んじゃえっ』


 アメリは魔力で盾を形成して雷を受け止める。しかし、思っていたよりも強い。妖精はこれほどに強大な力は持たなかったはずだ。


「くっ」


 後ろにはシャルロッテと、おまけたちがいる。

 妖精を相手どることは不可能ではない。しかし、それをするには、この分身アバターでは出力が足りない。この分身を失ってしまったら、シャルロッテはもう微笑みかけてくれることはない。

 それは嫌だ。しかし、このままでは負けてしまう。


「アメリちゃん、わたしのことは気にしないで」


 次々と放たれる雷光に応える暇がない。

 どうしたらいい。どうしたらいい。どうしたらいい。


「みんなのこと、お願い」


「えっ」


 シャルロッテは、自ら前に出て雷を受けた。


『なんでっ、どうしてっ、主人公なのに』


「くあああああぁぁぁぁ」


 アメリは自分が何か叫んでいることに気付かなかった。その手に最大の魔力を乗せて、分身が砕けるのもかまわず、妖精に向けて『分解』の魔術を放つ。相手を塵に還す、マフにできる最大の術だ。


『どうしてっ』


 妖精は塵に分解される前にそんな言葉を遺した。人でない妖精には分かるまい。忠義も、自己犠牲も、分かりようがない。

 倒れたシャルロッテの身体の半分はひどく焼け爛れていた。アメリは罅の入った体でシャルロッテを抱き起こす。

 ぼろりと、アメリの左手は土くれのように崩れ落ちた。


「アメリ、ちゃん……」


治癒ヒールではダメか。エリクサがあれば、今からでは間に合わん」


「み、んなのこと、お願い……」


「すぐに治してやる。すぐに、すぐに」


 どうしたらいい、どうしたらいい。一つだけある。一つだけ。でも、知られてしまう。この醜い姿を知られてしまう。肉体の損傷がひどすぎる場合は、エリクサも宝珠も使用できない。


「ごめんね、一緒に、いられ、なくて……。アメリちゃん、やだぁ、死にたくない、死にたくないよぉ……」


 いやだ。こんな寒い世界に一人残されるのは、もういやだ。


「今、助ける」


 アメリという分身に残る最後の魔力で、本体への門を造る。

 虚空に名状し難い汚れた虹色の鏡を造りだせば、アメリの肉体は崩れ去る。そして、その門より現れたのは、骨の貴婦人である。


『まだ、まだ間に合う』


 齊天后が使用したのは、伝説に語られる神具であった。

 かつて魔人が使用したとされる、死した者ですら蘇るという宝珠。

 虹色の輝きと共に、傷が癒えていく。

 時間を巻き戻すように、シャルロッテの肉体から傷がなくなっていく。

 時戻しなど比べ物にならない、命を取り戻す大いなる奇跡である。


「あれ、痛くない」


『よかった……シャルロッテ』


 目の前には、されこうべ。

 その声はアメリのもので、シャルロッテは手を伸ばした。肉があるなら頬の部分に。触り心地はつるりと滑らかで、ざらざらしていると思ったのに、そんなに感触は悪くない。


「アメリちゃん、よね?」


『こ、この姿は』


「いいよ、大丈夫。一緒にいるって約束したから。帰ろう、帝都に。あの人たちは見逃してあげて」


 マフに抱きすくめられると、骨ばっていて、少し痛い。

 言葉にならず、震えながらシャルロッテを抱きしめるマフは、きっと泣いているのだろう。涙を流せない身体で泣いている。

 そのまま、彼女たちは空間を飛び越える奇跡でその姿を消した。

 取り残された男たちは、痛む身体を引き起こして先へ進む。

 皇帝陛下がサリヴァン侯爵領へとたどり着くのは、冬が始まるころである。





 皇帝を追放した齊天后は、世直しを掲げて不正を行う貴族の領地に宣戦を布告した。

 地方で今なお残る農奴や亜人への不当な弾圧。そして、国庫の寄生虫たる放蕩貴族を断罪するとして、進軍を開始する。

 対する地方領主の多くは、帝国きっての名家であるサリヴァン侯爵が率いる解放軍に合流していた。

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