第9話  派生スキルの可能性、そしてレベルアップ。

 誕生日パーティが終わってから約1週間が経過した。その間考えていたが、俺の中にはある疑問があった。以前取れたスキル「魔力操作」が派生スキルの可能性を。

 なぜ俺がこんな考えに至ったのかは女神様とのやりとりとスキルが取れた時のことをふと思い返していたからだ。


 なんでふと思い返したかって?だってあの女神言葉足らずにもほどがあっただろ。ていうか、勝手に解釈してたから矛盾があったんだよな。女神様の説明だけなら俺がスキル「魔力操作」を取れた理由に説明がつかない。

 だが、実際にはレベルアップも能力値に変化が起きたわけでもなく、スキルをゲットできた。あの女神の言葉を信じすぎて「魔力操作」が取れたたことをあまり疑問に思わずに勝手にラッキーで解釈してた。


 だから、俺は今日から派生スキルの可能性を信じて(というかほぼ確信)スキルを使っていこうと思う。


 とりあえずまずは、「ステータス」


ステータス lv.8 ローラン 

体力   24+なし

持久力  25+ E

敏捷   16+なし

耐久   13+なし

魔力   85+C

状態耐性 70+C

知能   208+C

スキル「闘争S」「隠密A」「習得速度上昇E」

「中級魔法」「亜空間魔法E」「魔力操作C」



 そういえば、あれから全然レベルがあがんないなー。なんか成長期止まった感するんだけど俺だけかな?

 違う違うそうだけど、今はスキルについてしっかり考えないと。平凡で平穏な生活を求めてモブを務めていたとしても、ある程度の能力がなければこういう世界では盗賊だの悪の組織だのが現れることがあるかもしれない。そういう時に対処できないと意味がない。

 

 派生スキルっていっても魔力にも限りはあるし、どれかに絞らないと全部何もなしで終わってしまうよな、、、

 そうして考え込んでいると2時間も時間を忘れて没頭していた。


「よし、決めた。隠密と亜空間魔法と魔力操作にしよう。」

派生スキルが得られそうな隠密は必須。魔力操作は派生スキルを得られるかどうかはわからないが、これを鍛えておくと後々魔力を効率よく使うことができ、長持ちさせられることができるだろう。


 そして、亜空間魔法。これはなんとなく。便利そうだから、より使い勝手がいいものにしておいて困ることはない。

ん?なぜ中級魔法を上げないかって?派手な魔法が使えると目立っちゃうしね。上げといても損はないかもだけど、得も今のところはないんだよね。

 しかも中級魔法って火水風土の4属性だけなんだと。(俺調べ)

 回復系統は「下級回復魔法」みたく映るみたい。(母調べ)

だから中級魔法に回す魔力は今のところなくても大丈夫だとは思う。



 こんな感じかな。よし、けってーい!!

ということで、今日も魔法の訓練と身体作りをしますか。


 それから3日後、ヴァルガン王国で勝った刀が届いた。相変わらず重たい。この身体だと持ち上げるので精一杯だ。

 

「ローランはまだまだ持ち上げるので精一杯みたいね。」

「うん。とても重たいよ、これ。」

 俺は将来を見越して少し重めにしておいた。おそらく、一年後には少し振り回すくらいにはできるようにしておいた。

 普通の刀だと今の年齢でも持てるとは思うが、多少重量があった方がいいと思って俺はあえて刀を重めにした。


 刀を頑張って持っている俺にアレクスは助言をしてくれた。

「ローラン、身体に魔力を込めてみろ。それを自分の筋肉だと思って使ってみるんだ。」

「う、うん。」

 なんだその曖昧な助言はまぁやるだけやってみるけど。


 そうして魔力を身体なら流して刀を持ってみると先程までは重かった刀が軽々と持ち上がった。

「おぉ、おぉお!」

「すごいわローラン。あなたはなんでもできるわね。」

「いゃあ、これは本当にすごいぞローラン。いきなりそんなことをできるやつはそうそう居ない。全くとんだ才能だよ。」

「お父さんの説明がわかりやすかったからだよ。」


全くの嘘である。なにもご理解頂けたませんでした。だけど、一回やってみてなんとなくの感覚は掴めた。


 それから刀を持ち上げられた俺にやってきたのは刀の練習である。軽々と持ち上げられるようになったのは良いが筋肉が足りない分を補うように魔力を排出しているので、消費量がバカにならないのである。

 

 それから数日が経ち、刀の練習を始めてから毎日練習しているが刀を持ち上げられるのはせいぜい10分程度。

スキル「闘争S」を使ったとしてもこっちに魔力を持っていかれ、結局同じくらいに終わってしまう。違いがあるとすれば「闘争S」を使っている時の方が身体能力が跳ね上がっているということくらい。

 刀がしっかり持てる時間は大して変わらなかったのである。


 そうしてまた数日が経つと、あの微妙に身体が軽くなる感覚を感じた。

 そしてステータスを開けてみたところレベルアップしていた。長かったー。本当レベル5から急に止まるし、普通だって聞いていてもなかなかショックだったからレベルアップはとても嬉しかった。 

 そして、俺は得たスキルポイントを全て魔力に振った。ガス欠防止のためにね。

  


  ステータス lv.9 ローラン 1up⤴︎

    体力  27+なし 3up⤴︎

持久力 30+E 5up⤴︎

敏捷  19+なし 3up⤴︎

耐久  14+なし 1up⤴︎

魔力  101+C 6+10up⤴︎

状態耐性 77+C 7up⤴︎

    知能  220+C 12up⤴︎

スキル「闘争S」「隠密A」「習得速度上昇E」

「中級魔法」「亜空間魔法E」「魔力操作C」


スキルポイント       +0

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