四話 影武者少女はボッチ
四話 影武者少女はボッチ
さて、この国にイリスという少女はいなくなり、影武者としての準備が整ったわけだが、私の出番はそう多くはない。
影武者は、相手に影武者だとばれてしまってはあまり意味がないのだ。
そして現在、私は超暇している。
家は公爵様が用意してくれたしお金もたっぷりもらっているので特に困ってることはないが、とにかく暇だ。
私は前世も今世もインドア派だ。
前世ではネットに入りびたり、今世でもケレスやメイドさん達とボードゲームとかトランプとかで遊んでいた。
しかし、私はいないことになってるので、基本的に人に会えない。
前世では一人が苦でも何でもなかったが、ネットもなく本は高級品で一人でできる娯楽が少ないこの世界では、ボッチはきつい。
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というわけで、変装して奴隷市にやってきました。
人の入れられた檻が、ずらっと野外に並んでます。
ここにいるのは下級奴隷なので、結構扱いが雑です。
ここらで遊び相手+私の世話係を探そうという話です。
家事はやろうと思えばできますが、基本嫌いなので (メイドとしてどうなんだという突込みは受け付けません)
もちろん公爵様には事前に話してあります。
奴隷は契約でがっちり縛れるのが楽でいいです。
しかも、特別な技術とか持ってなければ、かなり安く買えますしね。
「いらっしゃい、どんな奴隷をお探しで?」
うーん、誰にしようかな。
まぁ、同性なのは絶対でしょ。
あとは、家事任せるなら年上の方がいいかな?
犯罪奴隷はなんか嫌だし、戦奴は敵意とかむけられても面倒だし……
「女性の借金奴隷で、何人か見せてもらっていい?」
「へい、ただいま。おい、ちょっと一覧表持ってきてくれ」
この国では奴隷売買は、普通に行われている。
もちろん裏で行われるようなやばい奴隷取引もあるにはあると思うが、まぁそれは現代と同じようなものだ。
見たことないけど、エルフの奴隷とかはびっくりするぐらい高値がつくらしい。
「お待たせしました。うちの取り扱いで女性の借金奴隷となりますと、12番16番19番21番ですね。檻に番号が付いていますのでご確認ください。こちら料金表です」
「ありがとうございます」
4人か、結構少ないな。
まぁ、女性の借金奴隷だしそんなもんか。
そもそもこの国じゃ、奴隷にならなきゃいけないほどお金借りれる女性自体あんまりいないしね。
このまま何店か回ってから決めようかな。
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