第41話さよならのメリークリスマス-3-

「開けても、いいかな?」


すんごく気になる、今すぐ見たい


ちょっと恥ずかしげな口調と裏腹に、顔にとても分かりやすく出ていた


まあ、一応外してはいないものだし

がっかりされることは無いはずだから


「どうぞ」


と、二つ返事で答えた


「あっ」


包装をあけ、ネックレスを見たハルさん


その一言と表情で、大成功と確信した


良かった



「え、でもなんで」


偶然だと思って喜びと疑問が交差してる


「どうせなら、ほんとに欲しいものがいいと思って。たまたまハルさんが好きなバンドの人がそれ愛用してるって耳にしたんで」


「わざわざ、、これ結構するのに。。

雪ちゃん、、ありがとう、、。」


嬉しそう、疑問の次は少し泣きそうになるハルさん


え、ちょっ


勿論悪い意味ではないのは分かる


でもやはり、普段見ないハルさんの一面を見ると焦ってしまう


「ありがとうっ」

少し目を赤くしたハルさんはネックレスを渡してきた


?なぜ??


後ろを向くハルさん


「折角だからすぐ付けたい、お願いしていい?」


そういうことか


一瞬返されたのかと、、いやいや、僕も酔ってるのか?


ネックレスをつけるとこちらへと振り向くハルさん


どう?と目で聞いてくる


勿論、、


「とっても似合ってる」


ほんとに自分でも驚く程嬉しくて

笑顔になった


ハルさんもこの上ない笑顔になった


「ほんとに、ありがとう」


また少し目を赤くしたハルさん


「日頃いつもありがとうございますもありますし、全然ですよ」


良かったー、大成功だ



僕の頭の中の予定はここまでだった


本当に


渡して喜んでもらえたら


そこまでしか考えていなかったんだ

いつ渡そう

いいタイミングを気にして

前情報があったから、外しはしないって思ってるけど、実際渡してどうか

そればかりしか考えてなかったし、それが今日の僕の中でのミッションでゴールだった


今日のその先、そんなもの微塵として頭になかった





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