第14話 ハールくんとコミュ力

〈ルッツォさん、コミュニケーション能力を磨くには、

 どうしたらいいですか?〉

《お、どうしたの?何かやる気だね》

〈僕も壁に当たっちゃいまして、ここはコミュニケーションマスターの、

 ルッツォさんに教えて貰いたいと思いまして〉

《えー、どうしよ。何かあったの?》

〈えー、僕も1人前の大人にならないとなと思いまして〉

《ふむ、どこから教えていいものか。とりあえず知識から、

 詰め込もうか》

〈はい、お願いします〉

《えーとね、んー、女の人と話すんだよね》

〈はい〉

《んーと、まず、熟語を使うの辞めようか》

〈?というと〉

《ある、有名人が話してるの聞いた時にね、全然難しい言葉使わずに、

 わざわざ簡単な言葉に崩してまで、解りやすいように、話してたんだよ。》

〈なるほど、、、。〉

《だからね、熟語とか四字熟語を、解りやすい簡単な言葉に直して

 話すといいんだよ。》

〈ふむふむ、。〉

《まあ、入りはこれかな。で、ここから複雑怪奇になってくるけど》

《よく、男は女を守らないといけないとか、いうじゃん》

〈そうですね、騎士道精神に乗っ取って〉

《あれの逆をやるんだよ》

〈??〉

《男も女性を守りたいって思ってるように、女も男を守ってあげたいっていう、

 感情もあるんだよ》

〈、、、盲点ですね。〉

《うん、だから、で、何を守って貰うかっていうと、、、ハールは

 オッサンに肩ぶつけられたりしたことある?》

〈ないです?〉

《じゃあ、道を塞がれたこと?》

〈度々あるっちゃありますね、まあ、そうなる前に避けますけど〉

《うん、それね、こっちから避けなかったら肩がぶつかるまでいっちゃうことが

 少なくないんだよ》

〈、、、。〉

《全部が全部じゃ無いけどね》

《でもハールのやってることは、ハールが一方的に譲ってるから上手く行ってる

 だけなんだよ》

〈、、〉

《でも、だからといって、譲らないとどうなるか、、

 肩をぶつけてくるようなオッサンは(オッサンに限らないけど)

 こっちがそれななりに譲るような態度を取らないと、絶対にモラル的にもやっちゃ

 いけないようなことでも、やってきたりして、物事が、

 あからさまに滞るんだよ。プチ迫害だね。》

〈な、るほど〉

《で、ここで問題です。そういうことしてくるおっさんは、

 オレ達みたいな男でなく、

 可愛い女の子や綺麗な女性の前では、どういう態度をとるでしょう??》

〈、、、〉

《言わなくても分かるよね》

〈分かります、、、、、。〉

《ここでやっと、最初の話に戻って、迫害してくるオッサンは女の子の

 前では態度を変えるから、 

 こういう人から、女の子に守って貰えばいいんだよ。》

〈それはいいんでしょうか、、〉

《ここで、話の肝になるのが女の子も男性を守ってあげたいと、

 思うことがあるってことだよ》

《男が騎士道精神ぶちかますように、

 女にも形は違えど同じようにそういうものを抱いてる人はいるんだよ》

《まあ、ここまで言っといてなんだけど、変なオッサンから

 変なモノ貰っちゃうので、女の人に、その変なモノを、浄化して貰おうって

 ことだよ》

〈ふむ、、、〉

《で、そのまた逆もしかり、変なモノを女の人が貰ってたりすると、

 男であるハールが癒してあげればいいんだよ。普通に話してるだけで、

 相手が勝手に癒やされるから。》

〈難しいですね〉

《あはは》

《でまた、最初の話になって、熟語は使わずにだけど、

 1つの話題をずーっと話してても飽きちゃうし、視野も狭くなっちゃうから、

 なるべく話を広げて》

〈広げるのは得意ですよ!〉

《ホントに-?(怪しい)》

《こっからが一番大切で、これ言ったら微妙な雰囲気積み重ねてくなって、

 思ったら、言わないこと。

 ~したら、笑ってくれるだろうな、よりも

 これは言わないでおこう、っていう、

 ~しないでおこうっていうのが大事。

 微妙だと思ったらたら、やらないこと、

 これの積み重ねが大切。》

〈でも、面白いほうが〉

《順序が大事》

《失敗しない範囲で面白いことを言うこと、これだと思う。無理に面白い

 こと狙わずに、目的は癒されることだから、

 話すことは手段だと割り切って

 、そっちの方が上手くいくかな》

〈深すぎて、、、解んないですね、、、。〉

《だよね、あはは。まあ、今詰め込むだけ知識を詰め込んだから。》


《要は、女の人を笑かそうとするんじゃなく、

 女の人に癒されようっていう、少し自分本位で話せばいいし、

 難しいことじゃなくて、熟語を使わないようにすればいいよ。

 後、話を広げてね!》

〈心得ました!!〉

《うん!!》

《(ほんとは、ここまでコミュニケーションできるようになると、

 同性とのコミュニケーションも、女性からの手応えをたたえ合ったり、

 変わってくるんだけど、話を詰め込み過ぎて、解んなくなるから、

 辞めとこう。)》


《で、ハール何かあったの?》

〈ふふ、秘密です〉

《あ、うん》

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