第46話 ワクチン接種 現場の人達は頑張っている


私は地方都市に在住していますがまだワクチン接種はしていません。


そんな折に知人から連絡がありました。


ワクチンロスが発生するかも知れないから〇〇日にスマホで連絡するから、連絡があったら1時間以内に接種会場に来て貰えないか?との事でした。


ここでワクチンロスについて説明します。


ご存知のようにワクチンは冷温保存しています。


そして、そのワクチンは1瓶で6回まで使用可能となります。


つまり接種予約をしていた人が4人しか来なかった場合は、残った2回分は1時間以内に接種しなければ破棄されます。常温にされたワクチンは1時間以内でしか接種できないそうです。


その場合は1時間以内に次の時間に予約していた人に接種して行きますが、全ての予約していた人達に接種を完了しても予約して来なかった人のワクチンは廃棄されます。


そのようなワクチンロスをなくす為に私に協力を依頼して来た訳です。つまり、これまでのワクチン接種である程度のワクチンロスが発生していた訳ですね。


午後5時に私のスマホに「来てくれ」と連絡がありましたので待機していた私はすぐに車で出発しました。


午後5時35分に到着した私は駐車場に車を停めて45分に受付の方に「ワクチンロスの連絡がありましたので来ました」と告げると担当の方がいらして「こちらでお待ち下さい」と通常のワクチン接種をする人達からは少し離れた場所で待機しました。


その時には通常のワクチン接種をする人は数名いました。


それから数分で別の場所に移動しました。そこでは10数名の方達が忙しそうに作業をしていました。そこで「ワクチンロスは3名」と言う声が聞こえてきましたので「私はこれからワクチン接種をするのかなぁ」と思っていました。


しかし、それからしばらくして「3名の方。来られました」と言う声が聞こえて来ました。


その後、担当者の方がお見えになられて「わざわざ来て頂いたのに今日はワクチン接種が出来なくて申し訳ありません」と仰いました。


とても申し訳なさそうにしていらっしゃったので私は言いました。


「いえ。私は全く構いません。ロスが出なくて良かったと思っております。大変だとは思いますが私達市民はとても感謝しております」と頭を下げました。



これまでの経緯を読むと私が特別扱いをされている、と思われる方もいるかも知れませんがそうではありません。


私は知人から現場の人達の大変さを聞かされていました。


ワクチン接種が始まって大勢の市民の方から問い合わせや苦情が殺到しました。


中には怒り出したり心無い言葉を浴びせる人も少なからずいたようです。


ですから、ある程度の内情を知っている私に依頼が来たのだと思います。


特定野党や東京都の知事さんは、こう言った現場の人達の大変さを本当に理解しているのでしょうか?


知人によれば、毎日日付が変わるまで残業して翌日は定時に出勤されている方も少なくない、との事です。


私達の平穏な日常は、このような人達に支えられているのです。


人によって価値観は違いますから私は私の価値観を押しつけるつもりはありません。


しかし、少なくとも私個人は私達の為に頑張っている方々に感謝と敬意を持ち続けたいと思っています。


最後までお読み頂いてありがうございました。






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