第5話 協議離婚
そもそも、母は婚姻届に署名押印などしていない。
Nが勝手にしたことだ。
母を連れて◯田町の弁護士会館の相談窓口まで出むき、母や私の友人の協力も得て協議離婚させることにした。
母はNの逆恨みを恐れ、Nが直接罪に問われる“婚姻無効確認調停”には持ちこまなかった。
Nが周到に“離婚不受理申出”を申請していたため、取りさげてもらう。
それに応じなければ“偽造有印私文書行使罪”や“電磁的公正証書原本不実記載罪”等に問われる“婚姻無効確認調停”に持ちこまれるのは、狡猾なNなら重々承知していただろう。
私と母の友人が証人欄に署名押印して離婚届は無事に受理された。
だが、このとき母がNに情けをかけたことが、あとあと大きな後悔となる。
私たちは、あまりにも法律に暗かった……。
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