第6話

待ちに待ったオフ会の日


「いいでちゅかまちゅたー、おんにゃにょこにさそわれてもちゅいていっちゃだめでちゅよ。(いいですかますたー、女の子に誘われても着いていってはダメですよ)」

「わかったわかった。俺に限ってラノベの主人公みたいなことは起きだろうけど気を付けるよ」

「だめでちゅ、ちゃんちょけいかいするでちゅ」


なんか同窓会に行って浮気する可能性を疑われている彼女ような心配事をしているスライムであるがバウヒュッテの方は自分のようなダメ人間に彼女は絶対にできないと楽観的な思考をしていた。


スライムはスライムでますたーをヒモにしたいヤンデレ思考になっていた。


「じゃあ行ってくるわ」

「朝帰りは許しませんからね」


スライム

スキル【ヤンデレ】を獲得しました


【ヤンデレ】

愛さえあれば全てを乗り越えられる


「うちのスライムたちは進化していくな」


一応スライム師でもあるバウヒュッテはスライムが何らかのスキルを獲得すれば察することはできた。


ちなみに最初に契約したスライムのスキルは【恋したストーカー】だ。


【恋したストーカー】

この思いさえあれば陰から恋した人をばれずにストーキングすることができる


こんなスキルばっかり覚えるのでバウヒュッテは気にしないことにしていた。


最寄りの駅まで行き電車が来るのを待つ


「ん?日本じゃ初めて感じたな」


バウヒュッテは周囲に魔力を持った人間が居るのを感知した。

王宮勤務時代

サボるために相手を察知する技術として身に着けていたのだが地球に来てからは故郷よりも魔力を持っている人間が滅多にいないことから役に立っていなかった。


「ま、そもそも引きこもりだしな」


自分が魔力を感じた人間が少ないのはそもそも一切外に出ていないということのせいにしバウヒュッテはちょうど着いた電車に乗った。


魔力を持った人間がずっとこちらを見てることを知らずに


__________


あの人の魔力、私の数十倍はある。


魔力を持った人物は己よりも莫大な魔力を持つ人物に注視していた。

彼女は現代を生きる魔術師、陰陽師だった。

彼らは代々妖魔、魔物と呼ばれる人類に害のある生物を討伐、封印するために生まれた組織だ。


今回は偶々魔術関係に必要なもの入手するために他の魔術師の店があるバウヒュッテの住んでいる地域に彼女が買い出しに来ていたのだが、己が行く方向とは逆方向に向かう莫大な魔力を持った存在が気になり尾行していた。


そう尾行していたのだが……


ゾクっという感覚と共に尾行を辞めるべきと自分の生存本能が警笛を鳴らした。

その後スマホが鳴り、画面を見ると


すぐさま尾行をやめなさい。

アメリカ政府から通達がありました。

彼には関わるなとのことです。

彼には強力な使い魔が存在し彼を守っています。

彼に敵対行動を取ったとみなされた場合、使い魔があなたを傀儡にしてしまう可能性があります。

アメリカでも同様の被害が出ています。

これは警告です。

繰り返します

今すぐ尾行をやめなさい

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