初バトル的なやつ


「スタバ行きたい」

「そんなのはないよ」

「え、じゃあ何インスタに上げればいいの?」

「インスタもないんだってば!」

そのとき近くで声がした


ワーワー


「ゴブリンの群れが女性を襲っているー!」


そっち見るとなんか小学生1年生みたいな大きさのキモイ生き物がたくさんいた

肌が緑色でカラフル。やば

「うわ、めっちゃインスタ映えしそう」

「何言ってるの!あれがモンスターだよ!」

真ん中になんか黒髪のロングヘア―のお姉さんがいるのが見えた

「出番みたいだね。魔法を使う時が来たみたいだよ!」

「え?魔法?どっち狙えばいいの?あの囲まれてプルプルしている方?」

「なんで魔物に加勢するの!?普通に考えてくれない!?ゴブリンの方だよ!」

「んー、りょ!とりま攻撃する」

あたしは魔法を出した

「あついやつ!」


ボォオオオオ


ゴブリンは死んだ


女性がこっちに来た

「助けていただいてありがとうございます!」

めっちゃ頭下げられた

「やば、人助けしちゃったウケる」

「歩いていたら急に襲われて……最近ゴブリンが多いんです」

「ゴブリンってあのめっちゃ燃えたやつ?」

女性が頷いた

「はい、あのモンスターめっちゃ増えててめっちゃやばいんです」

クマが口をはさんだ

「あの、口調がバカになってます……」

「あら、移っちゃったわ……コホン、そうなんです。噂では100年に1度目覚める闇を司るドラゴンが3日前から目を覚まして現在世界の約48.3%を闇の力で支配しているそうなんです」

クマが言った

「噂にしては詳細がやけに細かいですね」

「話難しすぎウケる」

「その影響で村付近も凶悪なモンスターが増えてヤバくてマジぴえんなんですわ」

「あの、また口調が」

「あら、いけない。……えっと、それであなた、とても強いみたいですね。あのゴブリンはつよつよゴブリンと言われていてゴブリン種の中でも最上ランクなんです。あれを一息に倒せるなんて……あなた、ただの上位ランクの人じゃないですね」

「うん、なんか神とか言われた。Sめっちゃついてる」

「まあ!あなたならもしかして……そうに違いないわ」

「なんかあるの?」

「はい。私の生まれの村、ドラクエラは勇者発祥の地として有名なんです。そこには勇者が現れるときの言い伝えがあるんです。『世界暗闇に包まれ絶望に飲まれる時、バカそうな奴クマみたいな奴を引き連れゴブリン蹴散らしながら現る』」

「その言いようはあんまりじゃないですか?」

「やば」

「あなたに違いありません。ああ、勇者様……」

「闇のドラゴンあたしが倒すの?」

「お願いします……助けられるのはあなただけです。あと、噂で聞いたんですけど闇のドラゴンを倒すと膨大なドラゴンのエネルギーにより時空が歪み、3分30秒の間神との対峙が可能になり願いごとをかなえてもらえるそうです」

「噂の詳細先ほどから何なんですか?」

「願い事叶うの?マジ?それならやろ」


ドラゴン倒したら願い事叶うのラッキーじゃん

インスタいいねたくさんもらえるようにしよ


詳細の登録が完了したらしいのでギルドに戻った


あたしはお兄さんに言った

「なんかあたし勇者って言われた」

「勇者ですか、ふむ……確かに、君みたいな奴が勇者とは到底思えないけど伝説にそうあるなら嫌でも仕方なく認めないといけないのかもな」

クマが口をはさんだ

「彼女には通じてないんですけど辛辣なんですよ、先ほどからあなたは」

「ドラゴン討伐ってムズい?」

お兄さんが頷いた。

「そうだな、100年前の記録によると屈強なSランクの選りすぐりの戦士たち50人で討伐に向かい、半年間もの間の死闘を繰り広げた。帰ってきたのはたったの一人」

「やば...50人のうち1人ってことは...50人のうち1人しか無事じゃなかったってことじゃん...」

クマが横で言った

「考えなくてもわかると思うけどな」

「しかも、今は若者の討伐離れも加速して討伐の仕事を積極的にやろうとしない。おかげで昔より質が圧倒的に下がってる。ドラゴン討伐に向かったとして勝てる見込みは限りなくゼロだ」

「あ、そうだ。あたし神様から力貰ってるじゃん。その神様に頼めば?」

「神はあくまでもこの世界を見守る者。世界の崩壊に手出しは出来ない」

「神様ケチじゃん」

「こ、こら!僕は神様の使いなんだから隣でそんなこと言わないでよ!僕まで怒られるよ!」

「まずはグループギルドに入るといいよ。君ならさぞかし選びたい放題だろう。みんな嫌でも君を受け入れざるを得ない。SSSランクだからね」

「言葉の棘がきつい……」


部屋を出て行った


「お兄さん優しい人じゃん」

「……君って幸せ者だね。一応言っておくけどあの所長はすごくまじめな人なんだよ。ドラゴン討伐体のSランクの部隊で最後に生きてた人ってあの人のおじいさんのことなんだ。あの人のおじいさんが闇のドラゴンで壊滅しかけたギルドを立て直した。救世主だったんだ」

「え、おじいちゃんだったんだ。まじか」

「うん。おじいさんは英雄で、お父さんは早く死んでしまったから所長はずっと先代比較されていた。力がないってみんなから言われていて努力してSランクになったんだ。……急に力を授かった君が許せないんだろうね」

「まあ何とかなるっしょ」

「君本当に気にしてなさそうだな」

「闇のドラゴン倒したらあのお兄さんも喜んでくれるってことでしょ?そしたら仲良くなれるし。やば、ドラゴン倒すの超お得じゃん」

「はあ……君ある意味頼もしいよ」

クマがため息ついてから笑った


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