5話 GAME 目を覚ませ

目線は、-獅子唐 歴馬 ー


男しか居ないはずの候補者。その中の、

桜ヶ丘 由示亜 は女だった。


「いい加減目を覚ませ!」

叫んでいる。1億円以上課金した、大勢の女性ギャラリーに言ってるんだろう。


「楽田!ポセイドン!獅子唐!」


こっちに言ってる。え?俺か?


「腐った奴らめ!」

そこまで言うか?


「金の亡者が!」

・・俺は違う。


「いいか!ここは私が預かる!」


「き・・貴様何の権限あって!女の分際で!」

ポセイドンが強く言う。


「黙れ!」


「な・・なにい!この私に、神に向かって!」


殴りかかる。


「やめておけ!これを見ろ!」


なに!そ・・それは?


(上級国民証)


な・・なぜ桜ヶ丘が持ってるんだ??


「逆らうな、上級国民 桜ヶ丘 由示亜の命令だ!」

・・まさか、こんなことになるとは。



ーーーー


「一体ここはどこなんだ!」

ポセイドンが叫ぶ。


俺たちは、上級国民になるはずだったのに。


「お前たちは、これから義務を果たしてもらう」

上級国民、桜ヶ丘 由示亜。


俺たちは足を鎖で繋がれて、円筒状の穴の底に居る。

俺、獅子唐と、ポセイドン、楽田。


「お前たちのルールでは、金は全てを可能にするらしい、それを証明してもらう」

桜ヶ丘が言う。


壁には1万円札の絵。壁の5メートル上に扉がある。


「あそこが出口だな!でも、どうやって行けばいいんだ?」

ポセイドンの声に、答える桜ヶ丘。


「金を積み上げれば。上へと昇れる」


「なんだと?」


「貸してやる」


(ポトッ)


スマートフォンだ。それぞれに渡される。


どういうことだ?


「方法は任せる。タイムリミットは、72時間だ」


桜ヶ丘は去った。



この状況。直径10メートル程の穴。壁には金の模様。

壁の上5メートル上には扉。


穴の高さは薄暗くてわからない。


そして、スマートフォン。1人1台。


「くそ!」

ポセイドンが、スマホを蹴飛ばす。


「桜ヶ丘の野郎!女の分際で!殺してやる!」

相当イラついているようだ。壊れたらどうするんだ?


「桜ヶ丘が女の子・・」

楽田は、ボー然としている、なんだ?

「柔らかかった・・」


は?・・ったく。


俺は手元のスマホを拾う。すると


(金の階段 0段)

(真実の鎖 0)とある。


なんとなく読めた。つまり、金を重ねて、ここから脱出するって事か。

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人上人下!日本10万人計画! 沢山そらい @reserve_walk

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