第16話 四冥は彼女の顔すら知らない



翌朝




いつもの様に井戸で顔を洗い。

朝食を準備する。

今日は心なしか顔がにやけてしまう。


ご飯を山盛り盛って、がっつり食べるのだ。



なぜならば、思わぬ臨時収入があったからである。




夜守の偉い人は、いい人だったな




” 四冥君、普通に殺されるとこやったで? ”


” それにしても、あの強気JKの怯えた顔、ぐへへ ”


” そそるー ”




米は相変わらず、邪悪な言葉を吐き続けている。

御代の結界術から、完全復活しているようだ。







$$$








『姉弟子 緋鶴 を始末する事』




これが、俺の現在の使命で、ここに滞在している理由だ。



そもそも姉弟子は、

代々やらかしを積み重ねていた六畳家の汚名をそそぐために

こっちで穢れ討伐に勤しんでいたのに


どうしてそうなったのか?


詳しい事は何も聞かされていない。




そもそも、俺は姉弟子の顔すら知らない。





師匠にも確認したが、

写真も何も残っていないそうだ。




「写真に意味はない、なぜなら、あいつは祓術で『自分の顔や姿形を変えることが出来る』からな」





姉弟子・・・

まるで妖怪みたいだな・・・




だが、師匠曰く

緋鶴は一目見れば、

それとわかる様な独特の気配があるらしい。





・・・





それはともかくとして・・・




いつでも懸賞首の穢れを狩れるとも限らないから、バイトは必須かな


〇ーバーイーツ と 〇前館・・・どっちにしようかな?





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