統計学が喝破する。ありもしない不正と腐敗に憤る人って恰好悪い

いわゆる公正世界説を暴走させてる人むけの頓服。
ここに書かれている内容は順位を操縦する談合を被害妄想し異世界転生が文芸を腐らせると狂信している人々にとっては残念な現実。
機械学習は噓をつかない。
特定ジャンルを仮想的に設定し、いたずらに排撃と憎悪を煽る人々は疑惑を自明の理としているのだけど、統計学で照らしてみれば幽霊が枯れ尾花であり
「ただただドン・キホーテを気取りたいだけの恥ずかしい自分」が暴露される。
耳と目を塞ぎたくなるような「不都合な事実」がここにある。
いやしくも文筆家を名乗るなら不毛な感情論より実存に目を向けて欲しいものである。本書はその強力な解毒剤である。

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