ざっくり百人一首

十四首目 陸奥の

おはようございます。十四首目です。

・詠み人：河原左大臣

・陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに 乱れそめにしわれならなくに

・訳：みちのく（福島県）の信夫名産のすり衣の模様である『もぢずり』、その乱れ模様

のように私の心が乱れているのは、誰のせいでもない貴方のせいですよ。

　人の所為にしないで下さい。

　だから河原で大臣なんかを務める羽目になるんです。

　河原左大臣は源融（みなもとのとおる）だそうです。

　そう言われてもね。誰なのでしょう？

　って、あら、まぁ、光源氏の実在モデルの最有力候補ですって。

　色々とお利口さんになって行きますが、ここ以外で披露出来ないので、すぐに忘れていきます。

　聞き慣れないと思われる『しのぶもぢずり』なんですが、当時は人気の題材だったらしく、『伊勢物語』にも出てくるそうですし、百人一首の撰者の定家も、歌に採り入れたそうです。

　融くんは、なんだか庭を造営した事で有名なようです。現在では渉成園と呼ばれるお庭を作ったそうですが、その時にわざわざ本当の海水を取り寄せたとか、なんとか。

　もぢずりを調べると、お花が出てきます。

　別名を、ねじハナと呼ばれるお花です。

　すり衣を調べると、着物の模様が出てきますが、さて、どうでしょう。乱れてますかね？

　自分はロールシャッハテストを思い出します。

　そうそう、陸奥はムツでは無く、ミチノクです。

はい。それでは。

「乱れそめればしのばれず」

　誰かを好きになって乱れ始めたら、しのぶ事などできませんよ。

　そんな一言です。

でわ、おやすみなさい。

＊「学研：実用特選シリーズ　見ながら読む歌の宝典　百人一首」を参考にしています。

　人物については、ネットのサイト等での独自の調査になります。