No.5 人型機動兵器(トリプルD)オルレアン★搭乗者は美冬ちゃん

 25世紀ごろから実用化された精神による直接操作型の人型機動兵器はトリプルDと命名された。それは、人の霊体と操作系を接続し、意のままに機体をコントロールする機構だった。トリプルDの最終型ミューオンは人の精神が機体と一体化し、操縦者はまるで自分がトリプルDそのものになったかのような感覚を味わう。そして、動力系が四次元化することにより、移動速度が極端に向上した。それは客観時間において光速を越えるものであった。また操縦者は、限定的だが数秒先の未来予知能力を持つようになった。

 人類史上最強の称号を得たトリプルDミューオンであったが、操縦者の精神が破壊されるという弊害が少なからず発生した。操縦適正の高い者で数パーセント。適正の低い者であれば数十パーセント発生した。一時、廃人生産機と揶揄されたミューオンはその運用を停止せざるを得なかった。そして、全てのトリプルD開発計画は凍結され、また、現行の機体も全て封印された。この措置により、地球圏の人型機動兵器は数百年退化したと言われている。

 トリプルDが封印される直前、ミューオンは土星の衛星、エンケラドゥス付近での開戦に参加したことがある。その中の一機がコントロールを失った。パイロットは脱出し救出されたのだが、機体はロスト。行方不明となる。

 その数百年後、未だ微弱な救難信号を発していたミューオンは太陽系外縁部で光速輸送船ストライク号に回収された。


 ストライク号の副長ゲルグ・ゴルディアは、ミューオンに大規模な改装を施した。元々細身の機体だったのだが、女性的な曲線を多用したデザインに変更され、また、問題があった操作系も改良された。これにより、搭乗者にとって安全な操作系となり、また、出力特性も向上した。


 改装型ミューオンはオルレアンと名付けられた。


名称:オルレアン

種別:人型機動兵器・トリプルD

全長:10m

動力:重力子反応炉

搭載AI:ジャンヌ


【基本性能】

・重力制御による飛行機能を有している。

・搭乗者は自信がロボットそのものになったかのような視界を得る。視界は全周囲、360度が同時に認識でき、ARモニターが各種情報を表示する。

・搭乗時にゲル状物質で全身を覆われるが、これが搭乗者の霊体と操作系をつなぐアンテナの役割を担う。

・動力系が四次元化した場合の加速時は周囲がスローになる。客観的には瞬間的に光速を越える速度で移動している。

・非常に防御力の高い盾を装備している。この盾は搭乗者の精神力に比例して防御力が高くなる。

・武装は長剣(実体剣)が二本のみ。ビーム砲や各種実弾兵器を携行できるのだが、今回は持ってきていない。


【搭乗者】

氏名:出雲美冬いずもみふゆ

身長:151㎝

体重:39㎏

黒髪のセミロング。今回はポニーテールにしている。

服装は赤いパイロットスーツ。体にぴったりで体形が良くわかる。華奢で胸元は寂しい。


 第一世代のマーズチルドレン。特殊脳力は超翻訳。全ての言語、記号などの概念を瞬間的に把握する。これはプログラム言語も含まれる。なんかすごいです。

 銃の扱いは比較的上手で、一般的な兵士よりは上。格闘能力は普通の高一女子とさほど違わない。剣術も苦手。ただし、マーズチルドレンなので銃で撃たれたりナイフで刺されても死ぬことはない。傷は数時間で再生する。ただし不死身ではないので、肉体の損傷が激しすぎる場合は死亡する。

 

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