アイマイ家族

シューギュ

アイマイナ・コレ誘拐事件

これはヨノナカのドコカにある家族の物語。

ドコカの村の、ダレカ地区に住む「アイマイナ・アレ」さんは、妻のソレさんと、子供のコレの三人家族。

アレさんは今日も沢山あるアレコレをバーーーーーーーーーーーっと作って、隣のアッチ地区へガーーーーーーーーーーーっと運びにいく仕事に向かいます。


アレコレといっても、自然界の中にある「アレ」と、人工的に創られた「コレ」は「アレコレ」にするのが難しく、手順を間違うと、発注とは違う「イランモン」になり、材料がワヤになってしまいます。

イランモンをできるだけ少なくするように作るにはヨーワカランケドスッゴイ技術がいるので、ダレカ地区でアレさんは高給とりでした。

「おーい!!!」アレさんを呼ぶ声がします。

同僚のアノヒトさんです。

「どうした? そんなドドドドドドドドドと走ってきて」

「いや、大変なんだよ!! お前の息子のコレくん、『イケスカナイ・アイツ』に誘拐されたんだ!」

「な、なんだって!!?」

アレさんは、大事な商品であるアレコレを落としそうになるほど、おどろきました。

「イケスカナイ・アイツ」とはダレカ地区やアッチ地区などの生活を担う地区の統括、運営を行う「チョウ・エライヒト院」へのヤッタラアカン事の予告および実行に始まり、犯罪集団「アブナイ・オッカナイヤツラ」設立、「カカワラン・ホウガイイ組」との抗争のきっかけになったという、凶悪犯罪者です。

「どうして、うちのコレが・・・・」驚き戸惑うアレさんに、アノヒトさんは続けます。

「自分にもよくわからないが・・・・・・詳しいことは来ているワルイヤツ・トリシマルの人たちに聞いてくれ。ソレさんも向かっているらしい」

「わかった。ココのことは頼みます」

アレさんはアノヒトさんに仕事を任せ、「ワルイヤツ・トリシマルホンブ・ダレカ署」へと向かいました。

「どうも、イケスカナイ・アイツ対策委員会のイカリ・ッポイです、こちらは部下のスットコドッコイ」

「どーも」「どうも・・・・」

そういうと、スットコドッコイはイカリ警部とチラを目を交わし、部屋の外へ出て行きました。

「さて、いくつかお聞きしたいことがあります。知っての通り『イケスカナイ・アイツ』はいくつものヤッタラアカンことを犯し、何人もゴリンジュウにしたワルイヤツで、変装の達人です。最後に目撃されたのは『ドコニデモイソウ人』の居住区と『アブナイ・スラム』の境でした。最近、知り合いがヘンになりませんでしたか?」

「それは・・僕たちの知り合いにアイツが成り代わっているということですか?」

「その可能性がある、としか言えません。申し訳ない」

「そんな・・・!! わたしたち、アブナイ・オッカナイヤツラじゃありません!!」

「お気持ちはわかりますが、それを調べるために我々がいるのです。奴らはヨーワカランケドスッゴイ技術を使った、アイツ直伝の変装術を持っていますので」

「うちのアレの他にもヨーワカランの有資格者は何人かいるはずです! なのにどうして僕らだけ・・」

「それを知っているかもしれないのはコレ君とアイツ、あとは天井のゴッツエエヒトだけでしょうな」

「あいまいなことばかり言わないでください!! コレは無事なんですか!!?」

アイマイナ夫妻はエライコッチャな形相でイカリ警部に問いかけます。

「・・・・・・?」

しかし、警部はドウイウコッチャな表情で二人を見つめ返すばかりです。

どうやら、イカリさんとアイマイナ夫妻とで、話題がすれ違っているようです。

そこへ・・・・

「あれ〜〜〜? どうしたんですかイカリさん、すっごいピリピリしてますけど・・・なにかあったんですか?」

スットコドッコイだ。その後ろには・・・

「コレ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

アイツに誘拐されたはずのコレ君がいた。

「いやね。ドコニデモイソウ人に変装していたアイツを、コレ君が見破ったんですよ! たまたま通りすがったトリシマルが暴れるアイツを捕まえたから、誰もゴリンジュウにならなくて良かった。スゴイ!」

「だからこそ、オッカナイヤツラの変装の弱点がわかるかも、と思ったが・・・偶然だったようだ。ところでスットコドッコイ、話がある」

「え? なんですかイカリさん。いつもよりコワモテですけど」「いいから来い」


その後アイマイナ家の証言から、彼らの知り合いに「アブナイ・オッカナイヤツラ」の一味がいないことが証明され、ようやく解放された時にはスッカリクライ・アワーになっていた。


「まったく。一時はエライコッチャと思ったけど、誰も怖い目に合わなくて、良かったよ」

「ほんとね。ところで今日、ニカイメ・ランチから何も食べてないわ」

「そうだな。ひさびさにナニカ・ウマイモンのお店にでもいくかい?」

「イイネ!」



これは、ヨノナカのドコカで暮らすアイマイ家族の、物語。その一幕である。

                             (ココマデ)

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アイマイ家族 シューギュ @syugyu1208

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