第3話 棕梠のたわしと里芋

明日から週末にかけて雪になるらしい。


だから鍋一杯のカレーを作りだめしておこう。と考えた。


作りだめするので冷凍前提。ジャガイモや人参は水分が多いので冷凍には向かない。


本日のカレーの具材

冷凍できる野菜、里芋とブロッコリー、飴色に炒めた玉ねぎと鶏胸肉のカレー。


ルーは市販。


大人5~6人分の分量といったところか。


実は今回の下ごしらえでやってみたかったことがあった。


それは里芋に刃物を入れずたわしか布巾で磨いて皮を取り除き、丸ごと煮た方が断然美味い。

とどっかの料理漫画で読んだからである。


昨年末にゲットした棕梠のたわしの出番である。


小ぶりの里芋を水で洗って土を落とし、ごしごしこする。


面白いほど皮が落ち、里芋の色白のつるぴかのお肌が露になる。


ごしごしごしごし…

里芋10個相手に30分から45分磨きの作業を続けた。


台所は鼻先が赤くなるくらい寒く、

エプロンの前は皮の繊維が飛び散って胸の辺りが一面茶色なのに、

この間、

なぜか日頃のストレスを思い出すことも無く、不安も消えて頭がすっきりした。



ああ、何も考えず単純作業に没頭する時間が生活の中で一番の安らぎだったのね。


こんな感覚何年ぶりかしら。


フライパンで炒めた飴色玉ねぎと鶏肉、レンチンして火を通したブロッコリーと里芋を鍋に入れて水を入れて、


時間節約のために鍋に蓋をして10~15分煮込む。


この間、里芋のねばりで吹きこぼれ注意。


菜箸で刺して里芋とブロッコリーに火が通っていれば火を一旦止めてルーを入れる。


おたまで混ぜながらルーを溶かし、再び弱火にかけて2、3分煮て火を止め、30分置いて具材とルーがなじんだら完成。


こうやって皮みがき以外時短料理で作ったカレーの味は、丸ごと里芋のおかげでめちゃめちゃ美味かったのだった。


明日は雪、積もんなきゃいいけど。


今日のひと言、

たわしがあったらごぼうと里芋と新じゃがの皮は磨き落とせる。






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