第19話 利子達の拉致対策
翌朝、少し早い時間に蒲生さんの家に行った。
私:「蒲生さん、すごく困ったことが起きちゃったの。すぐ高山さんのところへ行きたいのだけど、準備できる?」
蒲生:「いいよ、利子ちゃんが困っているのは、ほっておけないもの。すぐ準備するね。」
私と蒲生さんは、すぐに高山さんの家に向かった。
高山:「おはよう二人とも。珍しいわね、こんなに早く私の家に来るなんて。」
私:「おはよう高山さん、実は学校の屋上で、話さなきゃいけないことができたの。」
高山:「なにか問題が起きたのね。すぐに準備するから、ちょっと待っていて。」
三人で学校に向かっていると、途中で細川さんと芝山先輩に出会った。
細川:「あら、おはようございます、みなさま。そんなに慌てて、なにかございましたの?」
私:「細川さん、実は大変なことが起きているの。一緒に学校の屋上へ行きましょう。」
細川:「あらあら、私が必要なようね。良くってよ、行きましょう。芝山君、よろしくて?」
芝山:「もちろんだよ。細川さん。」
屋上に着くと、瀬田先輩が仮眠を取っていた。
芝山:「おはよう瀬田。また寝ていたのか?」
瀬田:「よう芝山。珍しいなこんな時間にぞろぞろと。」
私:「聞いてみんな。実は昨日、私、織部ズムの幹部・織部レンに拉致されたの。」
高山:「いつのこと!」
私:「高山さんと別れて、秘書さんに蒲生さんの家まで送ってもらったそのあと。家の前に着いた時に、ナイフで脅されて、街の中華料理店まで連れていかれたの。」
瀬田:「おいおい、大丈夫だったのか?」
私:「利休は悪い人だと思わせるような逸話を聞かされて、そんなことないって言ったら、今日のところは、許してあげるって言って、開放してもらったの。」
細川:「織部ズムというのは、そんなに危険な組織でしたの?」
蒲生:「利子ちゃんが、無事で良かった。私たちがいるから、もう大丈夫だよ。」
高山:「いいえ、利子さんの家が判明している以上、今後も狙われる可能性が高いわ。何か対策をしないと。」
細川:「芝山君の家は警備会社でしたわね。お父様に事情を説明して見張りを出してもらうのはどうかしら、1人くらいなら都合がつくのではなくて?」
芝山:「いいよ。ただ、事情の説明に、利子さんも来てくれると助かるな。」
私:「わかりました。ぜひお願いします。」
瀬田:「芝山の家に行くまでは、俺と芝山がみんなを守ってやるよ。」
芝山:「ああ、任せてよ。」
私:「先輩方、ありがとうございます。とっても心強いです。」
高山:「古ちゃんと牧村先輩にも、話をしましょう。二人も無関係ではないのだから。」
昼食時間になり、古ちゃんと牧村先輩にも事情を説明し、全員で早退して、芝山先輩の家へ向かった。
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