ーー主要登場人物紹介ーー


年齢や肩書は物語開始当時、西暦2010年夏のものです。まだ登場していない人物も多く、ネタバレも少々含みますのでご注意ください。物語の最初に紹介しても良かったのですが、やはり二人の関係が少し進んでからにしたかったのです。とりあえず、キスまでしたということで、そろそろいいのではと思いました。


物語は主に架空の国ヴェルテュイユの各地を場面として進んでいきます。公用語はフランス語、通貨はピアストルです。地名の他、固有名詞などは一部を除き全て架空のものです。


***


カサンドラ・デシャン(22)

ロリミエ大学栄養学科を卒業し、秋から大学院へ進学する。田舎町の出身で、大学に進学してからは叔父夫婦のロリミエ郊外の家で世話になっている。真面目な彼女は学業とアルバイト一筋なため、恋愛経験が少ない。薄茶色の髪に茶色の瞳。愛称キャス。


マテオ・フォルリーニ(28)

ロリミエで有名なイタリア系富豪一族に生まれ、家族が経営する建設会社に勤めている。大抵は黒ずくめの装いで逞しい体格に、日焼けした顔で、正にイタリアマフィアのドラ息子という容貌だとカサンドラは言っている。仕事でない時は無精髭を生やしていて、怖さは倍増らしい。黒髪に濃い茶色の瞳。


ナンシー・フォルリーニ

マテオの父方の伯母。陽気でお喋りな彼女はマテオより先にカサンドラに会って仲良くなっていた。普段着で飾らない彼女は富豪フォルリーニ家の一員には見えないらしい。甥のマテオにとても近い存在である。


ラモナとレナト

夫婦でフォルリーニ家に勤めている。ラモナは家政婦、レナトは運転手。二人共フォルリーニ家に勤めて長く、ラモナは料理全般、もちろんイタリア料理も得意。夫婦してマテオの私生活を家族よりも把握している。


リシャール・デシャン(26)

カサンドラの兄。大都市に出てきたカサンドラと違い、地元に残って結婚し家族を設けている。自動車修理工の彼は実家の手伝いもしている。奥さんの名前はシンシア、子供は二人で三人目ももうすぐ生まれる。愛称リック。


カサンドラとリシャールの両親

父親は消防署で、母親は町の市場に勤める傍ら農業も営んでいる。田舎町に住む、実直で堅実な人たちである。


マルタン、スザンヌ夫婦

カサンドラの叔父夫婦。ロリミエの郊外に住んでいて、カサンドラは彼らの家に居候している。スザンヌ、愛称スーは面倒見が良く、理解ある人で、カサンドラは小さい頃から可愛がってもらっている。


リサ・リー=ラウ(24)

カサンドラの学生時代からの友人。姉御肌で面倒見の良い彼女は非常に頼りがいがある。恋愛偏差値の低いカサンドラはその方面でも何かと彼女に世話になっていて、色々知識を仕入れているようである。


アン=ソレイユ・ボドワン(22)

カサンドラと学生時代、同じ学科だった。リサとは子供の頃から家族ぐるみで付き合いがある。大学を休学して歯科助手として働きながら息子のダニエル(0)を育てている。愛称アンソ。


ステファン・ラフォンテーヌ(29)

マテオの学生時代の友人でマンションの隣人。名門の家に長男として生まれ、不動産業の会社を営んでいる。


クレール・デュボワ(24)

ステファンの恋人。カサンドラはマテオに彼女を紹介されてすぐに気が合い、仲良くなった。薬剤師としてロリミエ総合病院に勤めている。薄い色の金髪に緑色の瞳。


ジョヴァンニ、ルチア夫妻

マテオの両親。ルチアはお喋りで、思ったことをズバズバと歯に衣着せぬ言い方をする人である。夫のジョヴァンニはマテオの父親だけあって、彼もやり手の経営者なのだが、ルチアと居ると何だか影が薄い。マテオには四歳下の弟、ドメニコがいる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る