【事前準備プロット】さよならリリプラーヴァ

言語SF百合。


その言語を使うと精神が言語に浸蝕され、他の言語を用いたコミュニケーションに満足できなくなってしまうというもの。別に死にはしないが、現実感が薄れ、精神的に不安定になってゆく。


言語の名前は【リリプラーヴァ】。

とりわけ感情を伝えることに特化した言語で、好意を表現する言葉が億以上存在する。抱合語。単語の組み合わせによって感情を伝える言葉のグラデーションを精彩に表現している。


作中に出てくる語彙


* lipra……好意

* mea……10、とても

* wepra-mea……非常に

* wepra……2乗

* slin……宇宙、表現できないくらい

* fie……否定

* agno……嫌い

* tepta……愛

* epsa……恋

* esri……到る/届く

* fiesri……到らない/届かない

* lili……超える

* lu……私の感情

* u……私

* ha……あなた

* lu-fiesri-epsa-mea-lipra……友人として大好き

* lu-fiesri-tepta……愛ではない

* lu-lili-tepra-slin-lipra……言葉にできないくらい好き

* lu-fiesri-agno-fiesri-lipra-ha……あなたについてはなんとも思ってない


大学の講義で出会った皆川創みながわ・はじめ柚木茜ゆずき・あかね。小さなことを切っ掛けに、創は引っ込み思案な茜とよく話すようになる。ある日、茜は創にネット上で密かに名を広げる謎の言語、【リリプラーヴァ】の存在を教える。遊びでその言語を使っていくうちに、次第に二人はその言語でのコミュニケーションにハマっていく。ある日、引っ込み思案が直りつつあった茜は接客のバイトをはじめ、常連客のイケメンに惚れる。だんだんとリリプラーヴァを使う頻度も落ちていき、ふたりの関係は終わることに。「さよなら」茜が最後に選んだ言葉は、リリプラーヴァではなかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ワンドロの事前準備メモとか 里場むすび @musmusbi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ