第3話 【童貞割り】😆🎶✨

 まったく話しだ。



「まァまァ、興奮するなよ。落ち着けッて。

 チン太郎……😆🎶✨」



「だからァ~、何度も言わすな。僕の名前はだ。チン太郎じゃねぇ~よ❗❗」

 こいつは、ワザと間違えているのだろう。




「ほら、だってェ……、チン太郎も童貞チェリーボーイで良かった事なんかないだろう」

 とても同情して言っているようには思えない。



 どちらかと言えば童貞チェリーボーイだと言うことをバカにした言い方だ。




「あのなァ~…、童貞チェリー、チェリーって何度も言うな❗ 個人情報だろ❗❗

 だいたい僕は童貞じゃないしィ~ー❗」

 小声で注意をうながした。


 なんで他にたくさん生徒がいる学食で、こんな恥ずかしい話題を取り上げるんだ。

 



「フフ……✨😌✨ 童貞だってェ……」

「キショォ……🤭✨✨」

 学食にいる女子生徒らはニヤニヤして僕の方を見ている。



「うゥ…、ン……😳💦」まったく……。

 これでは、まるで公開処刑だ。


 恥ずかしくて穴があったら入りたいくらいだ。




「ケッケケェ…… 見栄を張るなよ❗❗

 チン太郎ォ〜✨😆🎶✨」

 笑顔で肩をポンポンと叩いた。



「あのなァ~…😔💦 真太郎だ。僕は」



「どこからどう見ても、チン太郎は、草食系童貞ヲタじゃン……😆🎶✨」

 バカにするように笑って僕の股間へ手を差し伸べた。



「うるさい。どこからどう見ているんだ❗

 れなれしく触るな。

 僕のポ○ットドラゴンを❗❗」

 懸命に股間をガードした。



 確かに、僕は童顔のアイドルヲタなので、『童貞チェリーボーイ』に見られがちだ。


 実際、童貞チェリーボーイなので彼の発言には説得力もある。



「まァ、まァ~、お前は『残念なイケメン』だからなァ~…😆🎶✨」



「ン、なんだよ。『残念なイケメン』ッてェ……」



「見た目は、そこそこイケメンなのに、ナゼか女子から人気がないだろォ~❗❗

 チン太郎はァ~…😆🎶✨」



「ぬゥ…、っとけよ」

 確かに僕はそこそこイケメンだが女性からまったくモテない。



 男性としての色気が足りない所為せいだと言われた事があった。

 


 もちろんもっと積極的に女子を誘えば彼女が出来たのだろうが、優柔不断で人見知りの性格がわざわいしていた。

 


 気になる女子の前に出ると緊張して、何一つ話せなくなるくらいだ。


 真面目で面白みに足りないと言われる。



「そんなお前に、またとないビッグチャンスがあるんだよォ~…😆🎶✨」

 僕に比べてアキラはラテン系のノリだ。

 振られても振られても積極的に誘っていく。



「はァ~❓ どんなビッグチャンスだ。

 深夜の通販番組かァ❗❗」

 まったく大袈裟おおげさなヤツだ。



「今度のGo to 【売春島】キャンペーンは、【童貞割り】がくんだぞォ~❗❗

 ラッキーだろォ~。ケッケケェ😆🎶✨」

 笑いながら、アキラはバシバシッと僕の下半身をはたいた。



「いッ、痛いよ。どこをはたいてんだよ!

 なにがラッキーだ。なんなんだよ。

 その【童貞割り】ッてェ~…😓💦

 怪しげなサービスは❗❗」



「童貞だと、お得な【割り引きサービス】が受けられるンだ!!」

 


「なんだよ。童貞か、どうかなんて自己申告だろう。調べようがないンだからァ……」



「いやいや、お前は、誰が見ても間違いなく童貞ボーイで納得するよ」

 


「だからァ……童貞、童貞ッて言うなよ」

 恥ずかしいだろう。


 周りの学生たちは白い目で僕らを眺めていた。



「ほら、見ろ❗ 今、童貞ならタダ同然で【売春島】まで高速フェリーで直行だぜ」

 スマホの画像を僕に見せた。



「ン……😒💦」



 【龍宮島】へのキャンペーン告知だ。


 プロモーションなのだろうか。



 アイドルみたいに可愛らしいピンクのツインテールをした美少女が、青い海を愉しげに泳いでいた。



 カットが変わると、今度は美味しそうな海産物や自然の果物などが振る舞われている。


 

 まるで異世界のように風光明媚な【南国の楽園】だ。




 その時、不意に背後から声を掛けられた。


「ねぇ、君たち❗❗」








∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

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