第14話、投獄



「そう、みんなはまだ私が先頭に立つことを期待しているのですね」


「ライラは思い込みの激しい子みたいで、ほかの人がどう考えているのかは確認していませんけどね」


「すみません。昔からああで…」


「ちょっと気になるので、明日も行ってみます」




その夜、母さんとライアがやってきました。


「えっ、母さん…」


「今日は女の子の姿になってちょうだい」


「女の子の気持ちになってくださいね。多分、男の人とは感じ方が違うので…」


あっ、ダメ…そんな


母さんのキレイな胸も、心行くまで堪能しました。


子宮に格納するって分かった気がします。処女ですけど。


翌日は、町に行って剣を購入する。

身体強化はできても、剣の修行なんてしたことがないので意味ないかもしれませんが…

そのほかに、暗器と呼ばれる隠し武器もいくつか購入します。


これらをまとめて『収納!』


できました。

ただ、出すときは具体的にイメージすれば取り出せるのですが、忘れたらどうなるんだろう…




旧ミシティーのギルドにやってきました。

いきなり目に飛び込んできたのは自分の人相書き。続いて両腕を押さえられ口に布を押し込まれます。


そのまま馬車に乗せられ、城へ連れていかれます。

地下牢にはライラとおそらくその両親がいました。

裸同然の姿で、ミミズばれも見られます。


「マリア!…ごめんなさい…ホントにごめんなさい…」


「いや、私が口を滑らせたのが…」


「うるさい!」


ガシャンと乱暴に檻が蹴られます。


ヤバそうです。魔法障壁と物理障壁。それに、初めてですが精神障壁を張ってみます。


私は、両手を上にして天井から吊られます。


「お前は何者だ?」


「ウグウグ」


「そうか、布をはずしてやろう。だが、魔法を口にした途端にくし刺しだぞ」


「もう一度聞く、お前は何者だ」


「マリア・シークレット」


「ダメじゃな、障壁を張っておる。物理・魔法・精神といったところか。

じゃがな、こういう破り方もある」


指をピストル型にして何か打ち出した。3発。


「くっ、魔力を直接ぶつけるとキャンセルできるのですか」


「ああ、無詠唱で即座に障壁を張りなおすとはな。興味深いお嬢ちゃんだ」


風魔法で手の縄を切り、床に降りる。


「責任者と、直接お話がしたいのですが」


「領主は第三王子のダランじゃが、いささかボンクラでな。

実質はわしが責任者じゃ。十王の一人、闇のモウジュという」


「なぜ三人を拘束したのかしら」


「決まっておる。ミシティーの残党をあぶりだすためじゃ。

今度はわしの番じゃ。

お前はミシティーの残党ではない。

このような術者の記録はなかった。」

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