繊月

世の中なんて

思い通りにならないことばかりで


だからこそ

生きているんだと


そう思えるには

もう少し時間がかかりそうだけど




世の中なんて

理不尽なことばかりで


報われないのに

それでも

あがくしかないと


涙にぬれる貴女のほほを

ぬぐう手は届かないけれど




せめて 貴女を照らす月の光が 

優しいものであるよう

これから少しずつ満ちていく 

線のように細長い繊月せんげつ

願いをかける




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