21.ちょこまかと!僕の部屋に侵入しやがって!

「じゃじゃーん!みてみて!動くネズミさんだよ?」

‥‥‥。

君は知らないのかもしれないけど‥‥。

ネズミは生き物だぞ?

動くに決まっている。

どっ…どうしよう‥‥。

僕が教えるべきか?

ぬ…どうしたものか‥‥。


「ねーねー!ほらほら動くよぉ!」

だから、当たり前だって…!

ぬ?

これは…生き物じゃない?

機械じゃないか…。

そんなもので僕と遊ぶつもりか?


(ゼンマイ式のネズミのおもちゃ)

(じぃーじぃー。キュルキュル‥‥。)

なんだこのチープな動きは‥。

楽しくもなんともないぞ…。

ぬ?

音もうるさいし…。

なんでついてくるんだ?


「面白い?結構人気の商品なんだってぇ~!ほらほら、どうよ?」

…。

面白くない…。

くるな!

「あっ!逃げた!追えぇ~ちゅーちゅー!」

なんだそのだっさい名前は!

君はネーミングセンスもないな!


ふぅ…ここまでくればいいか…。

奴も追ってこないだろ‥‥。

「あっ!いたー!また、私の部屋に逃げてぇ~!ほらほら!」

ちっ…しつこいな…。

というか、その機械を僕の部屋に居れるなよ!

もう!

ぬ…ぬぬぬ!ちょこまかと…。

イラッとするな…。

うりゃ!

パンチ!

(じぃーじぃー…)

ぬぬぬぬっ!

僕の部屋に侵入したくせに!

倒れろぉ!

うりゃ!おりゃ!こりゃ!

ペシペシッ!


「ふふふっ!遊んでる遊んでる。今回のおもちゃは成功かなぁ?」


出てけ!

僕の部屋だぞ!


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る